シマノからミドルクラスのスピニングリール「24ヴァンフォード」が登場しました。人気・実力ともに非常に高かった2020年モデルから4年を経てのモデルチェンジとなります。名前からも想像できますが、ハイエンドモデルの23ヴァンキッシュの廉価版という位置づけのリールです。
比較すると、ボディ素材やベアリング数、密巻き非搭載などの違いはありますが、価格面や実用レベルで考えると新しく登場した24ヴァンフォードは非常にコスパが良いと思います。個人的には赤が強い印象だった20ヴァンフォードに比べて、24ヴァンフォードは色味やデザインが良くなったのが良いですね。どんなロッドにも合わせやすいと思います。
24ヴァンフォードと23ヴァンキッシュの違いは?
24ヴァンフォードと23ヴァンキッシュ、どちらも「MGLシリーズ(旧:クイックレスポンスシリーズ)」に属するスピニングリール。頂点はヴァンキッシュで、ヴァンフォードはその次のクラスにあたります。
MGLシリーズは巻き出しが軽いのが最大の特徴。ハンドルに重さを感じることなく、スッとすぐに巻き出す事ができます。
MGL=マグナムライトの略。ラテン語で最高傑作などを意味する「magnum」と軽量を意味する「LITE」を合わせた言葉。想像するに「最高軽量」というような感じですね。中身としては、CI4+という軽量で剛性の高いシマノオリジナルの「カーボン樹脂素材」を使ったローターやスプールを採用した製品の事
どちらのリールも軽量なルアーをデッドスローで巻いてくるような釣りや、ストップ&ゴーなどキビキビと動かしたい時に最適なスピニングリールになっています。
実際に使ってみると分かりますが、圧倒的な手持ち時の軽さと、心配になるぐらい軽い巻き出しを感じます。
とにかく、超軽量で巻き出しが圧倒的に軽いのが最大の特徴。
ちなみにMGLシリーズとは対照的なのがステラを頂点としたコアソリッドシリーズになります。ストラディックなんかはコアソリッドで巻き出しの軽さよりも、ローターの回転慣性によるしっとりとした操作感が特徴。
使われている素材の違い
24ヴァンフォード
CI4+
- ボディ: リール全体の軽量化と強度を確保するために、ボディ部分に使用されています。これにより、操作性が向上し、長時間の釣行でも疲れにくくなっています。
- ローター: CI4+ローターは軽量でありながら高い剛性を持ち、スムーズな回転と操作性を提供します。
23ヴァンキッシュ
マグネシウム合金
- ボディ: ハイエンドリールに用いられす素材の1つがマグネシウム合金。リール全体の軽量化と高剛性を実現するためにボディ部分に使用(一部はCi4+)。リールの重さをほとんど感じさせない軽量なデザインが可能になっています。
CI4+
- ローター: CI4+ローターは軽量で剛性が高く、操作時のレスポンスを向上させます。これにより、繊細な操作が必要な場面でも高い感度を発揮します。
搭載されている技術や機能
インフィニティクロス(Infinity Cross)
高精度ギア設計技術で、ギアのかみ合わせ精度を向上。スムーズな巻き心地とギア耐久性の向上。ファイト時でも安定した力の伝達が可能。
インフィニティドライブ(Infinity Drive)
ドライブギアの摩擦を減らし回転抵抗を軽減する技術。少ない力で巻き上げることができ、滑らかな操作性を提供。特に、大型魚とのファイト時に効果を発揮。
アンチツイストフィン(Anti-Twist Fin)
ラインのトラブルを減少させキャストや巻き取りの際に安定したパフォーマンスを提供。
インフィニティループ(Infinity Loop)
リールの巻き取り時にラインを均一に巻くことを可能にする機能。キャスティング性能とラインの放出効率を向上させるために設計されています。ラインの放出時に抵抗を減らし飛距離を向上。PEラインや細いラインを使用する際に効果的。
デュラクロス
シマノの最新のドラグシステムに使用される高性能ドラグワッシャー素材。従来のフェルトやカーボンワッシャーに比べて、耐久性とスムーズなドラグ性能を兼ね備えています。
技術および機能の比較表
インフィニティループ(密巻き)以外は、同等という感じです
技術/機能 | 24ヴァンフォード | 24ヴァンキッシュ |
---|---|---|
HAGANEギア | ○ | ○ |
マイクロモジュールギアII | ○ | ○ |
Xシップ | ○ | ○ |
サイレントドライブ | ○ | ○ |
コアプロテクト | ○ | ○ |
Gフリーボディ | ○ | ○ |
MGLローター | ○ | ○ |
S A-RBベアリング | ○ | ○ |
AR-Cスプール | ○ | ○ |
ハガネボディ | ○ | ○ |
インフィニティクロス | ◯ | ○ |
デュラクロス | ◯ | ◯ |
インフィニティドライブ | ◯ | ○ |
アンチツイストフィン | ◯ | ○ |
インフィニティループ(密巻き) | × | ○ |
スペック比較
3000MHG番でスペック比較。さすがにヴァンキッシュと同じではありませんが、肉薄するスペック。前述しましたが、ボディ素材の違いやベアリング数の違いなどが価格面の差かと思います。それでも3万違う割にはって感じもします。
項目 | 24ヴァンフォード | 23ヴァンキッシュ |
---|---|---|
品番 | 3000MHG | 3000MHG |
ギア比 | 5.7 | 5.7 |
実用ドラグ力(kg) | 3.5 | 3.5 |
最大ドラグ力(kg) | 9.0 | 9.0 |
自重(g) | 195 | 185 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 84 | 84 |
PEラインキャパ(号-m) | 1-190, 1.2-150, 1.5-120 | 1-190, 1.2-150, 1.5-120 |
ハンドル長さ(mm) | 55 | 55 |
ベアリング数BB/ローラー | 7/1 | 11/1 |
価格(円) | 35,200円 | 67,500円 |
まとめ
24ヴァンフォードは、ブラックバスやトラウト、海のライトゲームやインショアなどに最適なスピニングリール。もちろん23ヴァンキッシュの方が全体的に性能は高いと思いますが、密巻きがどうも合わないみたいなアングラーもいるようなので、そういった方にも受け入れられると思います。価格面やスペックを考えると、複数台持ってやる人にも良い選択肢ですね。デザインも良くなったしダイワ派はルビアス、シマノ派はヴァンフォードに分かれて、どちらも人気が出そうな予感ですね!
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