ジギングではリール選びは釣果を左右する重要ポイント。2025年、ダイワが新たにリリースした「25ソルティガIC 300C」は、従来のカウンター付きベイトリールの常識を打ち破る“次世代スマートリール”として登場しました。
これまでのソルティガシリーズでも高い信頼性と剛性が評価されてきましたが、本機はそこに「スマートリール」という新たな価値を加えています。HYPERDRIVE DESIGNによる剛性と滑らかさ、アノードプロテクションでの圧倒的な耐久性、さらに「ドテラ水深表示機能」やDAIWA CONNECTEDによるデータ連動。これまで感覚に頼っていたジギングに、科学的な裏付けと新たな戦略性をもたらします。本記事では、25ソルティガIC 300-Cの特徴と機能、インプレ、そして製品スペックまで徹底解説します。

IMZの登場から、徐々にスマホ連携型リールが増えてきました。現状、これらの機能が本当に必要か?という部分はあると思いますが、他メーカーと比べてダイワは1歩も2歩も先行くメーカーと感じます。機能も増えつつあり、色んな可能性を秘めた取り組みで楽しみにしています。
25ソルティガ IC 300-Cとは?最新テクノロジーを搭載した次世代リール
驚異の巻き性能!HYPERDRIVE DESIGNがもたらす強靭さと滑らかさ


25ソルティガIC 300-Cの基盤となるのが、ダイワ独自の次世代設計思想「HYPERDRIVE DESIGN」です。これは4つの技術(HYPERDRIVE DIGIGEAR、HYPER DOUBLE SUPPORT、HYPER ARMED HOUSING、HYPER TOUGH CLUTCH)で構成されており、巻きの力強さと耐久性、そして滑らかさを長期間維持できるように作られています。
特に「巻きの軽さと力強さの両立」。青物ジギングのように高負荷がかかる状況でも、ハンドルを回す力がスムーズに伝わり、ブレのない安定した巻き心地が得られます。アングラーが集中して釣りに没頭できるのは、このHYPERDRIVE DESIGNが支えているからこそです。
大型青物にも対応!歯幅アップしたHYPERDRIVE DIGIGEARの実力
ギアシステムには「HYPERDRIVE DIGIGEAR」を搭載。従来のギアと比べて歯幅を広げることで、巻き上げ時の力強さと回転耐久性がさらに向上しています。ブリやカンパチクラスとなど、負荷がかかる場面でも巻き心地が重たくなりすぎず、一定のリズムでファイトを続けられるため、結果としてランディング率が上がります。ジギングで何度も繰り返す「フォール→巻き上げ」の動作は体力的に厳しいものですが、25ソルティガ IC 300-Cなら軽快なリトリーブを維持できるので、長時間の釣行でもパフォーマンスを落とさず挑み続けられるのです。
耐久性の新基準!アノードプロテクションで塩ガミを防ぐ
SWリールの宿命といえる「塩ガミ」や「腐食」。これを劇的に軽減するのが「アノードプロテクション」です。犠牲陽極の仕組みを応用し、リール内部の金属腐食をアノードプレートが肩代わりすることで、本体の耐久性能を長期間維持します。この技術で長く初期性能を楽しめるのは大きな進化。特にオフショアでの過酷な環境下に挑むアングラーにとって、信頼性の高さは釣行の安心感に直結します。
電子ドラグサウンド搭載!3種類の音でドラグ性能を可視化
25ソルティガ IC 300-Cでは物理的なドラグ音ではなく「電子ドラグサウンド」を採用。従来のドラグ音は、ギアに物理的な抵抗を発生させクリック音を発生させる仕組みでした。新ソルティガIC300Cはその構造を排除し、電子的に音を発生させる仕組みに進化。結果として、ドラグ性能を最大限に引き出しつつ、アングラーが「しっかり効いている」という安心感を耳で感じられるようになったのです。さらに音色は「高音・中音・低音」(OFFにもできる)から選択可能。
シンクロレベルワインドが生むライン放出の滑らかさ
もう一つ見逃せない機能が「シンクロレベルワインド」です。ラインを放出する際にレベルワインドが糸の動きと完全に連動して左右に動く仕組みで、放出時の抵抗を軽減。フォールスピードがスムーズになり、ルアーが自然に落ちていくので魚の反応も取りやすくなります。また、ファイト中にドラグが作動したときも、ラインが引き出される動きに合わせてワインドが動くため、ライン摩擦を減らし、ラインブレイクのリスクを抑えられるのも大きなメリットです。
スマホと連動!DAIWA CONNECTEDで釣り精度が向上


25ソルティガ IC 300-Cの最大の革新といえるのが「DAIWA CONNECTED」対応です。これまでリール単体のICカウンターでしか確認できなかった水深や糸長の情報が、スマートフォンやウェアラブル端末に送られ、リアルタイムで確認できるようになりました。
ドテラ流しでの優位性
オフショアジギングでは、船長からの魚探情報をもとにヒットレンジを探るのが一般的です。しかし、実際には潮流や風の影響で仕掛けは真下ではなく斜めに落ちていくため、「どのレンジを攻めているのか」が曖昧になりがちでした。
ジギングではルアーの位置を正確に把握することが非常に重要です。船の流し方(ドテラ流しなど)によってラインは斜めに入るため、従来の水深表示だけでは正確なレンジが掴みにくいことがありました。しかし、本機では「ドテラ水深表示機能」によりルアーの位置を計算して表示可能。ターゲットレンジを逃さず攻めることができ、釣果アップにつながります。
ヒットマーカー機能で釣果を分析&再現性を高める
さらにユニークなのが「ヒットマーカー」機能。魚がヒットした瞬間やアタリがあったタイミングで、液晶画面横のスイッチを押すかスマホアプリでマーカーをつければ、その時の水深データが記録されます。釣行中にヒットパターンを可視化できるだけでなく、釣行後にデータを振り返って分析することで「どの水深で当たりが多かったか」「どの速度の巻きで食わせられたか」が分かります。単発の釣果にとどまらず、次の釣行に生かせる“再現性のある戦略”を立てられるのが魅力です。アングラー自身のスキルアップにも直結する機能といえるでしょう。
製品ラインナップとスペック
アイテム | 自重(g) | 巻き取り長さ | ギア比 | PE(号-m) | ハンド長(mm) | ベアリング | 最大ドラグ(kg) | スプール(mm) | 価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
25SALTIGA IC 300H-SJ-C | 425 | 100 | 7.3 | 1.2-600 / 1.5-500 / 2-400 | 85-95 | 11/1 | 10 | 24 / 44 | 101,000 |
25SALTIGA IC 300HL-SJ-C | 425 | 100 | 7.3 | 1.2-600 / 1.5-500 / 2-400 | 85-95 | 11/1 | 10 | 24 / 44 | 101,000 |
その他にも・・・
- ICカウンター搭載リールで気になるのが「電池切れ」ですが、25ソルティガ IC 300-Cはユーザー自身で簡単に交換できる仕様です。
- ハンドル長85-95mmで変更可能。出荷時は95mm設定ですが、85mmに切り替えることも可能です。この切り替えが実釣での快適性に大きく影響します。
青物ジギングでのインプレ


25ソルティガ IC 300-Cを実際に青物ジギングで使用したプロアングラーは、まず「巻きがとにかく軽いのに、パワーがしっかりある」と語っています。負荷がかかる場面でもパワーロスを感じにくく、一定のリズムでファイトを続けられるのが印象的でした。
ジギングでは「フォール→巻き上げ」を一日中繰り返すため、リールの性能次第で体力消耗度が大きく変わります。動画内のインプレでは「一日使っても疲れにくい」という声があり、これはHYPERDRIVE DESIGNによる滑らかな回転と、ギア歯幅アップによる耐久性向上の効果といえるでしょう。
公式動画へのリンクです
スペック比較


25ソルティガ IC 300-Cと24オシアコンクエストCT
25ソルティガ IC 300-Cはギア比7.3・巻取り100cmで巻きスピードと剛性を誇り、青物ジギングやディープ攻略に強みを持ちます。電子ドラグサウンドやDAIWA CONNECTEDにより、データを活用した戦略的な釣りが可能です。一方、24オシアコンクエストCTはギア比をPG〜HGから選べ、滑らかなマイクロモジュールギアと新型フォールレバーで繊細な操作性を実現。NEWカウンターや距離アラームによる直感的な使いやすさが魅力です。
項目 | 25ソルティガ IC 300-C | 24オシアコンクエストCT |
---|---|---|
自重(g) | 425 | 約385〜395 |
巻取り長さ(cm/1回転) | 100 | 65〜84(モデルによる) |
ギア比 | 7.3 | 4.8(PG) / 5.5(MG) / 6.2(HG) |
最大ドラグ力(kg) | 10 | 7.5〜8 |
標準糸巻量PE(号-m) | 1.2-600 / 1.5-500 / 2-400 | 1.5-500 / 2-380 / 3-250 |
スプール径(mm) | 44 | — |
ハンドル長(mm) | 85〜95 | 65〜84(モデル別) |
ベアリング数 | 11/1 | 9/1 |
本体価格(参考) | 約101,000円(税抜) | 約73,000円前後(モデルにより変動) |


旧モデル「21ソルティガIC」との違い
以前から人気の高かった21ソルティガ ICと比べると、25ソルティガ IC 300-Cは明確な進化を遂げています。
- 巻きの耐久性:ギア歯幅が拡大されたことで、高負荷時でも滑らかさが長持ち
- 耐塩性能:アノードプロテクションの追加により、塩ガミや腐食への強さが格段に向上
- 情報精度:DAIWA CONNECTED対応により、水深データやヒットレンジをより正確に把握可能
- ファイトサポート:電子ドラグサウンドで、従来以上に安心感のあるファイトが実現
特に、DAIWA CONNECTEDによるデータ管理は21モデルにはない大きな進化であり、「データを武器にする」という新しいジギングスタイルを可能にしています。
項目 | 21ソルティガ IC 300 | 25ソルティガ IC 300-C |
---|---|---|
巻き取り長さ | 84 | 100 |
ギア比 | 6.3 | 7.3 |
自重(g) | 385 | 425 |
最大ドラグ力(kg) | 10 | 10 |
標準糸巻量PE(号-m) | 1.2-600 / 1.5-500 / 2-400 / 2.5-300 / 3-250 | 1.2-600 / 1.5-500 / 2-400 |
スプール径(mm) | 43 | 44 |
スプール幅(mm) | 非公開 | 24 |
ハンドル長さ(mm) | 75-85 | 85-95 |
ベアリング | 11/1 | 11/1 |
まとめ


25ソルティガ IC 300-Cは、ジギングリールの進化形と呼ぶにふさわしい一台です。HYPERDRIVE DESIGNが生む圧倒的な剛性と滑らかさ、電子ドラグサウンドによるファイトの安心感、そしてDAIWA CONNECTEDによるデータ連動機能は、従来のリールにはなかった「戦略的な釣り」を実現しました。インプレでも「一日使っても疲れにくい」「ヒットレンジを逃さない」と高評価。まさに“アングラーの記録を塗り替える”ために生まれたリール。それが25ソルティガ IC 300-Cです。
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