真鯛専用リールとして確固たる地位を築いてきたダイワの「紅牙IC150」シリーズ。その最新モデル「26紅牙IC150」が、さらなる進化を遂げて登場しました。紅牙ブランドのコンセプトは、鯛という魚に真っ向から挑むためのリールづくり。「掛けて、獲る」という一尾との真剣勝負を追求するアングラーの想いに応えるため、常に革新を続けてきました。
そして今回の26モデルでは、ダイワの最新テクノロジー「HYPERDRIVE DESIGN」をさらに進化させ、ギア構造やブレーキ、ハンドル性能など細部に至るまでアップデート。公式動画でも、その滑らかで安定した巻き心地や遠心ブレーキの精度が実釣シーンとともにリアルに表現されています。
この記事ではインプレとともに“26紅牙IC150”の真価を、旧モデル「21紅牙IC150」との比較を交えて徹底解説します。
26紅牙IC150が“タイラバシーンをリードする”理由とは

紅牙ブランドの原点は、真鯛に対する敬意と情熱にあります。赤く輝くボディカラーは“鯛の紅”を、鋭い設計思想は“牙”を象徴。まさに「紅牙」という名にふさわしい存在です。タイラバという釣りは、単調なようで奥深い「等速巻き」の世界。水深や潮の変化、鯛の反応を読み取りながら、微細なリトリーブスピードのコントロールが求められます。そのため、リールの巻きの精度と感度が極めて重要です。26紅牙IC150は、まさにこの“精密な巻き”を実現するために生まれた専用機。
26紅牙IC150のラインナップとスペック
アイテム | 自重(g) | 巻き取り長さcm | ギア比 | PE(号-m) | ハンドルアーム長(mm) | ベアリング | 最大ドラグ力(kg) | スプール幅(mm) | スプール径(mm) | ハンドルノブ仕様 | 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26紅牙 IC 150P | 235 | 54 | 4.8 | 1-400 / 2-200 | 130 | 6 / 1 | 5 | 24 | 36 | パワーライトノブM(M) | 49,300 |
26紅牙 IC 150PL | 235 | 54 | 4.8 | 1-400 / 2-200 | 130 | 6 / 1 | 5 | 24 | 36 | パワーライトノブM(M) | 49,300 |
26紅牙 IC 150 | 235 | 70 | 6.3 | 1-400 / 2-200 | 130 | 6 / 1 | 5 | 24 | 36 | パワーライトノブM(M) | 49,300 |
26紅牙 IC 150L | 235 | 70 | 6.3 | 1-400 / 2-200 | 130 | 6 / 1 | 5 | 24 | 36 | パワーライトノブM(M) | 49,300 |
26紅牙 IC 150H | 235 | 80 | 7.1 | 1-400 / 2-200 | 130 | 6 / 1 | 5 | 24 | 36 | パワーライトノブM(M) | 49,300 |
26紅牙 IC 150HL | 235 | 80 | 7.1 | 1-400 / 2-200 | 130 | 6 / 1 | 5 | 24 | 36 | パワーライトノブM(M) | 49,300 |
【進化①】HYPERDRIVE DIGIGEARで滑らかさが別次元に

26紅牙IC150の最大の進化ポイントは、新設計の「HYPERDRIVE DIGIGEAR」。ギアの歯幅を広げ、噛み合わせ精度を向上させることで、低負荷から高負荷まで一貫した滑らかな回転性能を実現しています。
21紅牙IC150でも同テクノロジーは搭載されていましたが、26モデルではギア素材と形状を見直し、トルク伝達効率が格段に向上。公式動画では、アングラーが一定速度でリトリーブする映像が登場。そのハンドルの動きは非常に滑らかで、ロッドティップの振動もほとんどありません。高負荷でもブレない、精密な回転でギアの進化が実釣で体感できることを強く印象づけています。
【進化②】遠心ブレーキ搭載で“軽いアンダーキャスト”が思いのまま

26モデルでは、シリーズ初となる遠心ブレーキシステムを新搭載。船が止まっている状況や風のないタイミングでも、軽いアンダーキャストで広範囲を探れるようになりました。船上から軽くキャストし、ラインがスムーズに放出され、バックラッシュも起きない様子からブレーキ性能の信頼性が一目でわかります。潮止まりのタイミングでバックラッシュを気にせずテンポよくキャストできるのが大きなメリット。ドテラ流しでの使用もタイラバを斜めに送り込みやすく、釣りの幅が広がります。
【進化③】130mmロングハンドルが実現する“理想の等速巻き”

26紅牙IC150は、全モデルに130mmロングハンドルを標準装備。21紅牙IC150ではパワーギアモデルは110mmでしたが、26モデルよりすべて130mmに統一され、より安定した巻きトルクを実現しています。ロングハンドル化によって、一定速度でのリトリーブが容易になり、巻き重りをほとんど感じません。タイラバではこの“等速巻き”の正確さが釣果を大きく左右するため、実釣での恩恵は非常に大きいです。

さらに、新採用の「パワーライトノブM」は指のフィット感が向上。長時間の釣行でも疲れにくく、安定した操作をサポートしてくれます。
【進化④】ICカウンター&デプスアラームで“攻めのタナ攻略”

紅牙ICシリーズの代名詞ともいえるICカウンター機能も、26モデルでさらに進化しました。デプスアラームの音質が改善され、フォール・巻き上げそれぞれで異なる音色を設定可能に。これにより、「目」と「耳」の両方でタナを把握できる“攻めの釣り”が可能となりました。
【進化⑤】シンクロレベルワインドレスで素早く着底・棚ボケを抑制

シンクロレベルワインドレスとは、スプールの回転とレベルワインド(リールからラインを出力する部分)の動きを同期させない事で、ラインの放出抵抗を軽減し素早く着底させる事にしぼった機能。通常のリールではフォール時にラインがレベルワインドと同期するので、その分(レベルワインドが左右に動く分)ラインの出が遅くなりますが、シンクロレベルワインドレスではその抵動きが無い分、スピーディーにタイラバをフォールさせる事ができます。結果として、棚ボケを抑制してくれます。
その他にも・・・

26紅牙IC150はユーザー自身で電池交換が可能。コインなどで簡単に開閉できる防水構造の電池蓋を採用。電池切れにも即対応できます。さらに、電池を抜いても糸長データがリセットされない点も便利です。
筐体は「ハイパーアームドハウジング(AL)」によって剛性が大幅に向上。塩ガミや固着を防ぐ「ハイパータフクラッチ」も搭載されており、過酷なソルトシーンでも信頼して使える仕上がりです。もちろん、ATDドラグ搭載なで大鯛の叩くような鋭いつっこみや首振りにもスムーズに対応できるので安心してファイトできます。
【インプレ】“26紅牙IC150”のリアルな実力
インプレッションとして、26紅牙IC150は「巻きの精度」と「ブレーキ制御」において過去最高レベルの完成度を誇ります。公式動画で映し出されるように、ブレがなくタイラバの安定したフォール姿勢が見て取れます。また、遠心ブレーキによる軽いアンダーキャスト性能も良いですね。タイラバを流す角度を自在にコントロールでき、狙いのレンジを長くキープできる点は最高です
26紅牙IC150の公式紹介動画
26紅牙IC150が変える、これからの“タイラバスタンダード”

26紅牙IC150は、タイラバ専用リールとしての理想をさらに追求した一台。HYPERDRIVE DIGIGEARによる圧倒的な滑らかさ、遠心ブレーキ搭載によるキャスト性能、そしてICカウンターの進化が、真鯛攻略をより精密で快適なものに変えました。21モデルからの進化点は明確で、操作性・静音性・信頼性のすべてが向上。まさに“次世代のタイラバスタンダード”と呼ぶにふさわしい完成度です。深場でも浅場でも確実に掛けて獲る、紅牙ブランドが掲げるその思想を、26紅牙IC150は見事に体現しています。
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