釣りの中でも特に人気が高い「メバリング」。軽量なタックルと繊細なアクションで狙うこの釣りは、初心者にも挑戦しやすく、手軽に楽しめるのが魅力です。本記事では、メバリングの基本から釣果を伸ばすためのコツまで詳しく解説していきます。
メバリングとは?魅力と楽しみ方
メバリングとは、ルアー(主にワームやプラグ)を使って「メバル」を狙う釣りのことです。主に夜の堤防や港湾部で行われることが多く、ライトタックルを駆使した繊細な釣りが特徴です。
メバルの生態と習性
メバルは「根魚」として知られ、岩礁帯や海藻の周りに潜んでいます。警戒心が強いですが、活性が高い時は水面近くまで浮上してエサを捕食します。基本的に夜行性であり、特に 日没後の数時間が最も釣れやすい時間帯 です。
メバリングが人気の理由
メバリングの魅力は以下の点にあります。
- 手軽に始められる … 比較的安価なタックルでも楽しめる
- 繊細なアタリが楽しい … 軽量なルアーを駆使するゲーム性の高さ
- 堤防や港湾でも釣れる … ボートが不要で手軽に挑戦できる
- 釣れるとサイズが期待できる … 20cmを超える良型も狙える
メバリングは初心者から上級者まで幅広いアングラーに親しまれており、ライトゲームの入門として最適な釣りです。
メバリングのタックルと装備
メバリングを始めるには、適切なタックルを選ぶことが重要です。ここでは、初心者におすすめのタックル構成を紹介します。

まずはワームとジグヘッド1〜2g程度が使いやすいタックルがおすすめです
ロッドの選び方(長さ・硬さ・適合ルアーウェイト)
メバリングロッドは 6.6ft(約2m)〜7.6ft(約2.3m) の長さが一般的。短めのロッドは操作性が良く、長めのロッドは飛距離を出しやすい特徴があります。硬さは UL(ウルトラライト)〜L(ライト)クラス が適しており、 ルアーウェイト0.5g〜5g程度 に対応するものが理想的です。


リールの種類とおすすめスペック
リールは スピニングリールの1000番〜2000番台 を選びましょう。軽量で巻き心地が良く、繊細なメバリングに適しています。
初心者向けのリール例
- ダイワ「月下美人X LT2000S」


ラインの種類と特性(ナイロン・フロロ・PE)
メバリングで使用されるラインには以下の種類があります。



ナイロンラインだと、リーダーがいらないので初心者にも使いやすいです。リーダーが結べる人はPEやフロロ、エステルラインを使うと良いと思います。
ラインの種類 | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
ナイロン | 扱いやすく安価 | 初心者向け |
エステル | ナイロンとフロロの中間で安価 | 宙層を狙うのに良い |
フロロカーボン | 根ズレに強い | ボトム狙い向け |
PEライン | 感度・飛距離が抜群 | 慣れた人向け |
初心者は ナイロンの3lb前後から始めるのが無難ですが、慣れてきたらフロロやPE、エステルラインを試すのもおすすめです。


必要な小物(リーダー・スナップ・ライトなど)
- リーダー … PEライン使用時は フロロ4lb〜6lb を使用
- スナップ … ルアー交換を素早くするために小型スナップを準備
- ナイトゲーム用ライト … 夜釣りの必需品(ヘッドライト推奨)
これらを揃えれば、すぐにメバリングを始められます。



スナップを用意しておくと交換がとても楽です
メバリングに適したルアーやワームの選び方


メバリングで使用するルアーは主に ワーム+ジグヘッド ですが、状況によっては プラグ(ミノー・シンペン・トップウォーター) も効果的です。ここでは、それぞれの特徴やおすすめの選び方を解説します。
ワーム+ジグヘッドの基本
メバリングの王道ルアーは ワーム+ジグヘッド です。ワームはエサに近い形状と動きをしており、特に 活性が低いメバルに有効 です。
- ワームの形状と使い分け
- ピンテール系 … ナチュラルな動きでスレたメバルに有効
- シャッドテール系 … 水流を受けてブルブルと動き、アピール力が高い
- グラブ系 … ゆっくり動かしたい時に有効
- おすすめのジグヘッド
- 重さの目安
- 0.5g〜1.5g … 表層狙い・スローな釣り向け
- 2g〜3g … 中層狙い・遠投したい時
- 3g以上 … ボトム狙いや風が強い時
- 重さの目安
- おすすめのワームとジグヘッド
- ワーム:「エコギア 活メバルSTグラブ2」など
- ジグヘッド:「月下美人 SWライトジグヘッド」など
プラグ(ミノー・シンペン・トップウォーター)の使い方
ワームで釣れない時や、よりゲーム性を楽しみたい時にプラグが活躍します。
- ミノー … 小魚を演出し、 活性の高いメバル に有効
- シンペン(シンキングペンシル) … 飛距離が出て、 広範囲を探れる
- トップウォーター(ペンシル・ポッパー) … 水面を意識している時に有効
おすすめプラグは 「ブリーデン ビーナッツ」「ラッキークラフト ワンダー50」 など。



無くすのは怖いですが、プラグの方が使うのが簡単で良く釣れると思います
ルアーのカラーとサイズの選び方
- クリア系 … ナチュラルに攻めたい時
- グロー系(夜光) … 夜間や濁りのある時に有効
- ピンク・チャート系 … メバルの活性が高い時
メバリングのポイント選びと釣れる時間帯


メバルが釣れるポイントや、釣果を伸ばすための時間帯について解説します。
メバルが集まりやすい地形とポイント(堤防・磯・港湾)
メバルは基本的に ストラクチャー(障害物) 周辺に多くいます。



メバルが溜まっているような場所があるので、それを見つけると良く釣れます
- 堤防周り … テトラ帯や常夜灯周辺が狙い目
- 磯場 … 潮通しが良く、大型が狙える
- 港湾部 … エサが豊富でメバルが付きやすい
特に 常夜灯周辺 はベイト(小魚)が集まりやすく、初心者でも釣りやすいポイントです。
潮の動きと釣果の関係
メバルは 潮の動きがある時に活性が上がりやすい です。
- 上げ潮(満ち潮) … ベイトが入りやすく釣れる確率UP
- 下げ潮(引き潮) … 魚が散りやすいが、場所によっては釣果が期待できる



同じポイントでも潮の状況で全く反応が違います。急に喰い出す事もありますよ
潮が動かない 「潮止まり」 の時間帯は活性が低くなることが多いため、なるべく潮が動いている時間帯を狙いましょう。
ベストな時間帯(夜釣りのメリット・デイゲームとの違い)
メバリングは ナイトゲーム(夜釣り)が基本 ですが、デイゲーム(昼間)でも釣ることは可能です。



メバルは夕マズメ以降のナイトゲームの方が良く釣れます。
- ナイトゲームのメリット
- メバルの活性が高く、表層で釣りやすい
- 常夜灯周りでは比較的簡単に釣れる
- デイゲームの特徴
- 日中はメバルが底付近にいることが多い
- ボトム狙いがメインになるため、根掛かりに注意
メバリングの基本テクニック
メバリングでは、単にルアーを投げるだけでなく 適切なアクションとレンジ(層)の調整 が重要です。ここでは、基本的なテクニックを解説します。
キャストからリトリーブの基本動作



簡単に言うと、どの深さまでルアーを沈めるか、どのスピードで巻くか。この2つを意識すると良く釣れると思います。
- キャスト(ルアーを投げる)
- できるだけ 狙ったポイントへ正確に投げる ことが重要。
- 堤防沿いや常夜灯周りの光と影の境目などを狙う。
- フォール(沈める)
- メバルはレンジが変わるため、表層・中層・ボトムを探ることが大切。
- カウントダウン方式(例:「1,2,3…」と数えながらフォール)でレンジを探る。
- リトリーブ(巻き取り)
- ただ巻き(一定速度で巻く) が基本。
- 速すぎると見切られるので スローリトリーブ を意識する。
- 途中でストップを入れたり、軽くトゥイッチ(細かく動かす)を入れると効果的。
レンジの探り方とアプローチ方法
メバルは水深(レンジ)によっている層が異なります。



シンキング以外のプラグだと予め潜る層を設定して開発されているので、簡単に狙った層でルアーを泳がすことができます
- 表層(0〜1m) … 活性の高い時、ナイトゲームで狙いやすい
- 中層(1〜3m) … 一番安定して釣れるレンジ
- ボトム(3m以上) … 日中や低活性時に有効(根掛かり注意)
カウントダウン方式で レンジを変えながら 探るのが基本です。
効果的なアクション(ただ巻き・リフト&フォール・トゥイッチ)
- ただ巻き … 基本のアクション。スローに一定速度で巻く。
- リフト&フォール … 竿を持ち上げてルアーを浮かせ、沈める動作。低活性時に有効。
- トゥイッチ … 軽く竿を動かしてルアーに不規則な動きをつける。活性が高い時に効果的。
釣果を伸ばすためのコツと応用テクニック
メバリングでさらに釣果を伸ばすためのコツやテクニックを紹介します。



ワームのカラーで反応は結構変わる場合があります。何種類か用意しておくと良いです
活性が低い時の対処法
- より軽いジグヘッドに変更する(1g以下) → フォールスピードを遅くすることで食わせの間を作る。
- ワームのサイズを小さくする(1インチ前後) → スレたメバルでも口を使いやすい。
- ルアーのカラーを変える → クリアカラーやナチュラルカラーに変更すると釣れることがある。
ルアーチェンジのタイミングと見極め方
- アタリはあるのに掛からない → ワームのサイズを小さくする
- 釣れていたのに急に反応がなくなる → カラーやレンジを変更する
- 活性が高いのに乗らない → フックサイズを変更する(小さめのフックに)
潮の変化や天候を考慮した釣り方



個人的に満潮前後1時間、そこにマズメが重なったタイミングなんかはプライムタイムだと思います。
- 満潮前後は活性が高い ため、積極的に狙う。
- 雨の日は濁りが入りやすいが、逆に活性が上がることもある。特に常夜灯周りは好条件。
- 風が強い日は重めのジグヘッドやシンキングペンシルを使うと釣りやすい。
シーズンについて


メバルは 季節によって行動パターンが変わる 魚です。季節ごとの特徴を理解して釣果アップを目指しましょう。
春(3月〜5月):活性が上がり始めるシーズン



個人的には一番良く釣れるタイミングだと思います
- 産卵後の個体が回復し、エサを積極的に食べる。
- 中層〜表層狙いが有効 で、ミノーやワームのスローリトリーブが効果的。
- 昼間でも釣れることがあり、デイゲームのメバリングも可能。
おすすめルアー
- クリア系ワーム(ガルプ!ベビーサーディンなど)
- シンキングミノー(メバペン、月下美人 夜霧Z)
夏(6月〜8月):デイゲームも可能だが難易度は高め
- 水温が上昇し、メバルが 深場に移動しやすくなる。
- 夜でもボトム付近にいることが多く、狙うレンジが深くなる。
- 釣果が落ちるシーズンだが、磯や潮通しの良いエリアでは狙える。
おすすめルアー
- ボトム狙いのワーム+ジグヘッド(2g〜3g)
- シンキングペンシル(ラッキークラフト ワンダー50など)
秋(9月〜11月):活性が高く、数釣りが狙える
- 小魚を積極的に捕食する時期で、プラグでも釣れやすい。
- 堤防や港湾部の シャローエリア(浅場) でも釣れるため、初心者向け。
- ワーム+ジグヘッドの ただ巻き で簡単に釣れることが多い。
おすすめルアー
- シャッドテール系ワーム(reins アジリンガーなど)
- ミノー、トップウォータープラグ
冬(12月〜2月):サイズ狙いのベストシーズン



冬場は釣れるタイミングが難しいので、初心者向けでは無いです
- 20cm以上の良型メバルが狙える時期。
- 活性は低めだが、常夜灯周りに集まりやすい。
- スローリトリーブが基本 で、ワームやミノーをゆっくり動かすと良い。
おすすめルアー
- グロー系ワーム(夜間に視認性が良い)
- 1g前後の軽いジグヘッドでスローに狙う
メバリングのQ&A(よくある質問)
メバリング初心者がよく疑問に思う点を Q&A形式 で解説します!
- メバリングで一番釣れる時間帯は?
-
**日没後の2〜3時間が最も釣れやすい時間帯** です。特に常夜灯周りでは、夜明け直前も釣果が期待できます。
- メバリングに適した天候は?
-
**曇りや小雨の日は、メバルの警戒心が下がりやすく釣れやすい** です。風が強すぎると釣りにくくなるため、**風速5m/s以下** が理想的です。
- メバリングで最適な潮汐は?
-
**上げ潮のタイミングが最も釣れやすく、特に満潮前後1〜2時間が狙い目です。**
- 根掛かりを減らす方法は?
-
**軽いジグヘッド(1g以下)を使うと根掛かりしにくくなります。** また、フロートリグを使用することでボトムに触れにくくなり、根掛かりのリスクを減らせます。
- メバリングとアジングの違いは?
-
**メバルは根魚、アジは回遊魚** という違いがあります。メバリングは「ただ巻き」や「リフト&フォール」で狙い、アジングは「フォール中に食わせる」釣りが基本になります。
- メバリングで釣れない原因は?
-
釣れない原因として**「レンジが合っていない」「ルアーサイズが大きすぎる」「アクションが速すぎる」** などが考えられます。レンジを変えてみたり、より小さいワームを試すと釣果が向上することがあります。
- メバリングのベイト(エサ)になる生物は?
-
メバルは**小魚(イワシ・シラス)、甲殻類(エビ・カニ)、プランクトン(アミ)** などを捕食します。そのため、ベイトに合わせた細身のワームや小型プラグが有効です。
- メバリングでおすすめのルアーカラーは?
-
**ナチュラル系(クリアカラー)** はオールラウンドに使えます。夜釣りなら **グロー系(夜光)**、濁りが強い場合は **ピンクやチャート系** がおすすめです。
- 釣れたメバルは持ち帰って食べてもいい?
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**持ち帰りOKですが、小型(15cm以下)はリリース推奨。** メバルは成長が遅いため、資源保護のためにもサイズに気をつけましょう。煮付けや塩焼きにすると美味しく食べられます。
- メバリング初心者に最も大切なことは?
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**まずは「釣れる環境」で経験を積むことが大切です。** 初心者は常夜灯がある堤防や漁港など、メバルの集まりやすい場所を選ぶと釣果が出やすくなります。
まとめ


メバリングは 手軽に楽しめて、奥が深い釣り です。
初心者がまず試すべきこと
- 基本のタックル(ロッド・リール・ワーム)を揃える
- 常夜灯のあるポイントを選ぶ
- スローリトリーブで「ただ巻き」から始める
釣果を伸ばすためのステップアップ
- レンジの探り方を工夫する
- ワームだけでなくプラグも試す
- 潮や風の影響を考えてポイントを選ぶ
継続的に釣果を上げるためのポイント
- 季節ごとのパターンを理解する
- 根掛かりしにくいルアーの選び方を学ぶ
- スレたメバルにはカラーチェンジを試す
メバリングは 「道具・ポイント・釣り方」 の3つの要素を押さえることで釣果が大きく変わります。ぜひ、このマニュアルを参考にしてメバリングを楽しんでください!






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