瞬鋭テンヤタチウオEXを徹底レビュー!メガトップR×ショートレングスは最強感度!?

テンヤタチウオ釣りにおいて、「感度」は釣果を左右する最大の武器です。ほんの一瞬、竿先や手元に現れる微細なシグナルを察知できるかどうかで、その日の釣果が大きく変わります。ダイワの新たなハイエンドロッド「瞬鋭テンヤタチウオEX」は、その名の通り“瞬時に掛ける”ことをコンセプトに設計された攻撃的な一本。高弾性カーボンソリッド「メガトップR」とショートレングス設計の組み合わせが、これまでにないレスポンスと操作性を実現します。

本記事では、瞬鋭EXの実釣インプレや極鋭シリーズとの違い、そしてどのような状況で最大限の性能を発揮するのかを徹底レビューします。高活性時の爆発力を求めるアングラーはもちろん、ロッド選びで迷っている方にも役立つ内容です。

TSURI TRENDS編集部

カワハギロッドで「瞬鋭」が登場し、テンヤタチウオにも投入されました。目感重視のSMT=スーパーメタルトップ一筋だったダイワが手感重視であるカーボンソリッドティップモデルを用意してきたので、全方位でロッド選びができるようになった気がします。

目次

瞬鋭テンヤタチウオEXとは?攻めに特化した新世代ロッド

メガトップR
メガトップR

テンヤタチウオ釣りにおいて、アングラーの感度と操作性は釣果を大きく左右します。ダイワが新たに送り出した「瞬鋭テンヤタチウオEX」最大の特徴は、穂先に搭載されたダイワ独自の高弾性カーボンソリッド「メガトップR」。この素材は従来のカーボンソリッドに比べ、微細なアタリをより鮮明に手元へ伝えるだけでなく、瞬発的なアワセに応えるレスポンスの速さが際立っています。

高弾性カーボンソリッド「メガトップR」搭載
高弾性カーボンソリッド「メガトップR」搭載

全長160cm、9:1H調子というショートレングス設計も大きなポイントです。ショートロッドは取り回しが軽快で、テンヤを細かく動かすアクションがしやすく、狙ったポイントでの即掛けが可能になります。特に高活性時やバイブレーション釣法など、テンポ良く攻め続ける場面で爆発的な威力を発揮します。とにかくテンヤ操作がシャープになること。軽量ブランクと高感度穂先の組み合わせにより、手首の小さな動きがそのままテンヤのアクションに反映されます。反面、しなやかさよりもキレを優先しているため、食い込み性能は極鋭シリーズほどではなく、低活性時は掛け損じが増える印象もあります。まさに「攻撃は最大の防御」を地で行く一本です。

気になるのはやはり「極鋭テンヤタチウオ」との違い

25極鋭タチウオ
25極鋭タチウオ

瞬鋭テンヤタチウオEXと並び、ダイワのテンヤタチウオ竿の頂点に位置するのが「極鋭テンヤタチウオ」シリーズです。この二つはどちらもハイエンドモデルですが、コンセプトと得意分野が明確に異なります。

極鋭の最大の武器は、穂先に搭載された超弾性チタン合金「SMT(スーパーメタルトップ)」。金属ならではの振動伝達力により、カーボンでは拾いきれないほどの微細なアタリを視覚(目感度)と手感度の両面で捉えることができます。さらにSMTはしなやかさを併せ持つため、食い込み性能にも優れ、低活性時やドラゴン級タチウオの繊細なアタリを逃しにくいのが特徴です。

一方の瞬鋭テンヤタチウオEXは、SMTほどのしなやかさはありませんが、高弾性カーボンソリッド「メガトップR」によって感度とレスポンスを最大化。アタリを察知してから掛けるまでのタイムラグが極限まで短く、即掛け戦法や高テンポな誘いに向いています。

簡単にまとめると

  • 極鋭=食い込み性能と総合感度に優れ、幅広い状況に対応するバーサタイル型
  • 瞬鋭EX=レスポンスとキレで勝負する攻撃型、高活性時やトーナメント向け

この違いを理解してロッドを選べば、釣行時の対応力が格段に上がります。両方を持ち込んで状況に応じて使い分けるトーナメンターも増えると思います。

メガトップRの実力をインプレ

瞬鋭テンヤタチウオEXの核心ともいえる「メガトップR」は、東レの高強度カーボン素材T1100Gとダイワ独自の製造技術を組み合わせた高弾性カーボンソリッド穂先です。特徴は何といっても手感度の鮮明さとレスポンスの速さ。潮流の微妙な変化やテンヤの重みがふっと抜ける感覚まで、驚くほど明確に手元に伝わってきます。

特に効果を感じるのは、バイブレーション釣法を多用した高活性時。テンヤを小刻みに震わせると、タチウオが反応した瞬間の「コンッ」という金属的なアタリが、まるで電気信号のようにビリっと伝わります。即掛けを狙う場合、この反応速度が釣果を大きく左右します。

一方、低活性時にはやや硬めの穂先特性が裏目に出ることもあります。タチウオがテンヤを咥えても違和感を感じやすく、放してしまうケースが増える印象です。そのため、低活性時や深場での微妙なアタリは極鋭SMTのほうが優位ですが、活性が高い状況では瞬鋭EXの“切れ味”が勝ります。

短尺ロッド91H-160が生む操作性とフッキング性能

瞬鋭テンヤタチウオEXは91H-160というラインアップ1本のみです。全長160cmというショートレングスと、9:1Hという極先調子の組み合わせが際立っています。この長さは、船上での取り回しのしやすさと、テンヤ操作時のキレを高めるための絶妙な設計です。

短尺ロッドのメリットは、アクションが直線的にテンヤへ伝わることです。例えば船縁から直下に落とし込んでの誘いでは、手首や肘の小さな動作でもテンヤが素早く反応し、狙った動きが出しやすくなります。これは特にバイブレーション釣法や細かいジャークを織り交ぜた誘いで大きなアドバンテージになります。

また、9:1H調子はフッキング性能にも直結します。硬めの先調子はアタリの瞬間にロッドが素早く戻るため、フックがしっかりとタチウオの口に掛かりやすいのです。トーナメントや数釣り狙いのシーンでは、この瞬発力が大きな武器となります。

ただし、粘りやクッション性は抑えめなので、ドラゴン級サイズとのやり取りでは極鋭のしなやかさに軍配が上がる場面もあります。したがって、瞬鋭EXは「掛ける釣り」に全振りした設計であることを理解しておくことが大切です。

極鋭タチウオと瞬鋭タチウオ、どちらを選ぶべきか?

ゼロシートキャビティトリガーを採用
ゼロシートキャビティトリガーを採用

テンヤタチウオ釣りでは、同じ「高感度ロッド」でもその性格が違えば釣りの組み立て方も変わってきます。極鋭と瞬鋭EXはまさにその代表例です。

極鋭は、SMT穂先による食い込み性能と総合感度のバランスが最大の魅力です。しなやかさがあるため、タチウオがテンヤを咥えてから違和感を与えにくく、ゆっくりと口に収めさせることができます。そのため、低活性時やドラゴン級の警戒心の強い個体を狙うときには極鋭が優位です。また、8:2や8:2S調子などのラインナップは、潮流や水深の変化にも幅広く対応できるバーサタイル性があります。

一方の瞬鋭EXは、「掛ける釣り」に特化しています。メガトップRの高感度と9:1H調子の即応性により、高活性時の数釣りやトーナメントでの即掛け戦法に向いています。アタリを感知してからのアワセのタイムラグを限界まで削り、テンヤを動かして魚を追わせる攻めの釣りに最適です。

選び方の目安としては、

  • 極鋭=幅広い状況に対応したい、低活性時の釣果を安定させたいアングラー
  • 瞬鋭EX=高活性時や勝負所で一気に差をつけたい、アグレッシブな釣りを好むアングラー

両方を使い分ければ、1日の釣行で対応力が格段にアップします。プロや上級者の多くが両シリーズを使い分けているのも、この明確な役割分担が理由です。

スペック比較

スクロールできます
モデル全長(m)自重(g)穂先素材錘負荷(号)テンヤ負荷(号)カーボン含有率(%)メーカー希望価格(税抜)
25瞬鋭EX 91H-1601.6081メガトップR(高弾性カーボンソリッド)40〜12030〜809979,500円
25極鋭 91H-1611.6192SMT(超弾性チタン合金)40〜10030〜609764,500円

スペック上の大きな違いは、穂先素材と自重です。瞬鋭EXは極鋭よりも約11g軽く、長時間の誘いでも疲れにくい設計になっています。また、錘負荷の上限が120号まで対応しているため、潮流が速いポイントや深場にも強いです。

感覚面では、瞬鋭EXは硬めでキレのある操作性、極鋭はしなやかさと粘りを兼ね備えた安定感という違いが際立ちます。特にフッキング後のやり取りでは、極鋭のほうが竿全体で衝撃を吸収するためバラシが少なく、瞬鋭EXはその分だけ掛かりが鋭くスピード感のある展開ができます。

まとめ:瞬鋭テンヤタチウオEXは“最強感度”か?

ダブルフットのAGSガイド
ダブルフットのAGSガイド

実釣インプレとスペック比較を踏まえると、瞬鋭テンヤタチウオEXは確かに「最強感度ロッド」と呼ぶにふさわしい性能を持っています。ただし、それはあくまで高活性時や攻めの釣りにおいてという条件付きです。

メガトップRによる高弾性カーボンソリッド穂先は、微細なアタリを手元へ瞬時に伝え、アワセのタイミングを極限まで短縮します。ショートレングスと9:1H調子の組み合わせは、テンヤの動きをシャープにし、即掛け戦法の成功率を飛躍的に高めます。トーナメントや数釣り狙いの場面では、極鋭を上回る釣果を叩き出すポテンシャルがあります。

一方で、極鋭のSMT穂先が持つしなやかさと食い込み性能は、低活性時や大型タチウオとのやり取りで大きな武器になります。瞬鋭EXは硬さゆえに魚に違和感を与えやすく、そうした場面では不利に働くこともあります。

結論としては、

  • 瞬鋭EX=即掛け・高活性対応・攻撃的テンヤ釣りを極めたいアングラー向け
  • 極鋭=幅広い状況対応・安定した釣果を求めるアングラー向け

もし1本だけ選ぶなら、自分の釣行スタイルと狙う状況をよく考えて選ぶのがベストです。そして可能であれば両方を揃え、当日の海況やタチウオの活性に応じて使い分けることで、釣果の最大化が狙えます。

瞬鋭EXは、使いこなせばまさに“感度の刃”となる存在です。その鋭さを武器に、次の釣行で一気に釣果を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

TSURI TRENDS編集部

旧極鋭タチウオを使ってますが、瞬鋭テンヤタチウオEX、使ってみたいですね。ちなみに、極鋭は91-161以外にも3種類の機種があります

出典:ダイワ

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