ブレードジギングは、ここ数年で一気に人気が高まったサワラ攻略の最新メソッドです。特徴はシンプルで、「投げて巻くだけ」という簡単な操作でありながら、従来のジギングやナブラ撃ちでは釣れなかった状況でもサワラを仕留められる点にあります。
特に、メタルジグのリアに付けるブレードのフラッシングと波動がサワラや青物の習性にマッチしており、初心者でも比較的安定して釣果を得やすいのが魅力です。実際に私も通常のメタルジグからブレード付きジグに切り替えた途端にサワラや青物が連発した経験があります。
この記事では、初心者でもすぐに実践できるサワラ爆釣のための5つの極意と、これから始める方に最適なブレードジギングのおすすめタックルなどを徹底解説します。ロッド・リール・ライン・ジグの選び方から、巻き方のコツ、シーズンやエリア攻略まで網羅していますので、これを読めばすぐにブレードジギングを始められるはずです。
サワラの強烈なバイトとスリリングなファイトを体感したい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
ブレードジギングでサワラを狙う魅力とは?

ブレードジギングは、従来のメタルジグに回転するブレードを取り付けるだけで、驚くほど釣果が変わると話題になっています。特にサワラ狙いにおいては爆発的な威力を発揮し、初心者でも釣果を上げやすいのが大きな魅力。
サワラは回遊性が高く、群れを見つけても簡単に釣れる魚ではありません。ブレードジギングはナブラ(ナブラ=ベイトを追いかけて海面でボイルする現象)ない状況でも広範囲(ボトムから表層まで)を探ることができヒットに持ち込める強力な釣り方です。
さらに、基本的な操作は「投げて巻くだけ」。難しいアクションやテクニックは不要で、巻スピードの調整だけでサワラや青物を誘えるため、初心者でも実践しやすいのが特徴です。これが近年、サワラ狙いの新しいスタンダードとして定着しつつある理由です。
ブレードジギングの基本

ブレードジギングとは?「巻くだけ」で釣れる理由
ブレードジギングは、メタルジグにスピンテール(ブレード)を取り付け、その回転によるフラッシングと波動で魚を誘う釣り方です。サワラは急激な方向転換が苦手な魚で、直線的に早く泳ぐものを追いかける性質があります。ジグをシャクったり止めたりするよりも、むしろ「ブレの少ない姿勢で一定のスピードで泳ぎ続ける」方が効率よくバイトに繋がります。
つまり、ブレードジギングはサワラの習性に合わせた合理的な釣り方なのです。早巻きによって直進するジグはサワラに見切られにくく、結果としてバイト数が増える。これが「ただ巻くだけで釣れる」と言われる理由です。
なぜサワラに効くのか?行動特性と釣り方の相性
サワラの歯は鋭く、獲物を噛み切るのが得意です。しかし捕食の仕方は直線的に追いかけて噛みつくスタイルで、横や縦への急な動きには対応できません。そのため、一般的なジギングで多用される「ジャーク&フォール」よりも、一定スピードの高速巻きの方が効率よく捕食されます。
また、ブレードの回転は小魚の群れが逃げ惑う様子に近く、広範囲の魚にアピール。群れを広く探ることができます。初心者にとっては「難しいロッドアクションが不要」というのも大きな利点です。必要なのは、ジグを遠投して着底させたら、ハンドルを回し続けること。シンプルで再現性が高いため、誰でもチャレンジしやすい釣りです。
初心者にもおすすめのブレードジギングのタックル

ロッド
ブレードジギングはキャストが基本となるため、7フィート前後のキャスティングロッドが使いやすいです。重要なのは30〜60g程度のジグを快適に投げられるパワーがあるかどうかです。
(シマノ)25グラップラーBB タイプブレード S68-1
ブレードジギング用に開発された入門モデルのロッドが「グラップラーBB タイプブレード」。コスパが高く、ブレードジギングだけでなくライトジギングやシーバスにも流用可能。S68-1で40〜60g程度のジグがキャストしやすい設定です。もう少し使うジグが軽いなら、S70-1も良いと思います。私はBBじゃない方のグラップラー タイプブレードを使ってます。
リール
リールは高速巻きが求められるため、スピニングリールのハイギア(HG)やエクストラハイギア(XGやXH)が必須です。番手は3000〜5000番が基準で、以下のモデルがお手頃でおすすめです。
25アルテグラ C5000XG
2025年にモデルチェンジした最新のアルテグラ。手頃な価格設定ながら、上位機種に搭載されている機能も搭載されており非常にコスパの高いスピニングリールですC5000番のみパワーハンドルを標準搭載しているので、力を込めて巻きやすい。T字ノブの通常ハンドルよりもサワラやハマチなどの青物にも対応しやすいです。
PEライン・リーダーの太さとセッティング

メインラインはPE1.2号を200m以上巻いておくと安心です。特にブレードジギングは速巻きで強めのテンションが掛かるため、信頼できるラインを選びましょう(もしくは定期的にラインを交換しましょう)。リーダーはサワラの鋭い歯に対応するため、フロロカーボン24lb~30lb前後(6~8号)を60cmぐらい取ると良いです
(ヨツアミ)スーパージグマンX4 1.2号
手頃な価格ながら信頼のヨツアミ製。8本撚りのX8もありますが、X4でも十分良いのでこれで良いと思います。ピットブルなど低価格なラインでも良いですが、より頻繁にラインを交換した方が良いです。傷んでいると思わぬ高切れが発生します
リーダー
6号ですが、7号程度の強度を持ったフロロカーボン製リーダーです。サワラの歯は怖いですが、できるだけ細い方が見切られにくいと思うので、こちらを使ってます。
リーダーは2~3mと紹介している記事も見かけますが、実際ブレードジギングをやると分かりますが、リーダーの長さは60cm〜80cm程度と短めにしておくと、結び目がガイドに引っかかる事が少なくなるので、キャスト時の高切れなどトラブルが少なくなり、飛距離も伸びて良いです。キャストしないバーチカルなブレードジギングは太めのラインと長めのリーダーで特に問題ないです。
サワラ対応のブレードジグとフック選び

ジグは高速巻きでも姿勢を崩さず、ブレードがしっかり回転するものを選びましょう。最近は専用ジグが豊富に揃っているので、初心者はまず以下の定番から揃えると安心です。
鉛製ブレードジグ
ポイントにもよりますが、30g〜60g程度のメタルジグを複数個用意しておきましょう(必ずといって良いほど、ロストします)。カラー違いにしておくと反応を探る際にも有利です。
タングステン製ブレードジグ
カラーももちろん重要ですが、シルエットの大小で魚の反応が変わってきます。タングステン製は高価ですが、飛距離に優れているのと、鉛製に比べて小型なのが良いです。

フックはリアフック重視が鉄則。サワラは後方から噛みつくことが多いため、フロントフックは外し、テールにシングルまたはトレブルフック+ブレードを装着することでキャッチ率が大幅に向上します。※個人的にはトレブルフックの方がバラしは少ないように感じますが
信頼のVANFOOK製のブレード付きシングルフック。サイズは#1/0ぐらいで良いと思います。
シーズンとポイント攻略
サワラの回遊時期とベストシーズン
サワラは回遊魚で、季節によって釣れるタイミングがはっきりしています。地域によって差はありますが、秋から冬にかけてが最盛期とされることが多いです。
- 大阪湾や伊勢湾では 9〜12月
- 東京湾や相模湾では 12〜2月
- 舞鶴湾など日本海側では 1〜3月

特にサワラ狙いの場合は、釣果情報を調べて釣れているタイミングに行く事がおすすめです。あんまり釣れてない時は厳しい事が多いですよ
エリアごとに「旬」があり、各地の釣果情報を確認して出船のタイミングを合わせることが重要。また、春先から初夏にかけてもベイトが豊富なエリアではチャンスがあります。特にカタクチイワシが接岸する時期は、サワラがベイトを追って近海まで入ってくるため、ブレードジギングで爆釣できる可能性が高まります。
大阪湾・東京湾・伊勢湾など人気エリアの特徴
元々、ブレードジギングの聖地と呼ばれるのは広島県・山口県の岩国沖ですが、今では全国に広がっています。
- 大阪湾…ベイトの豊富さからサワラの個体数が多く、シーズン中は毎日のように釣果が出る人気エリア。
- 東京湾・相模湾…冬場にかけて水温が安定するとサワラが群れで入ってきます。関東のアングラーにとってはアクセスが良く、近年ブレードジギング人口が急増中。
- 伊勢湾…大型のサワラが回遊することでも知られ、ブレードジギングで数も型も狙える絶好のフィールド。
いずれも共通しているのは「湾口やベイトが溜まりやすいエリアが狙い目」ということです。鳥山や魚探の反応が出ている場所を船長と相談しながら攻めると、効率よく群れを探せます。
ナブラがなくても釣れる!
従来のサワラ釣りは「ナブラ撃ち」がメインでしたが、ブレードジギングの強みはナブラがなくても釣れる点にあります。キャスト後、ジグを着底させてから高速で巻き続けることで、ボトムから表層までの全レンジを探れるため、色んな棚に潜むサワラを狙えます。



船の直前でヒット!なんて事も結構あります。急に足元でヒットするとビビります
特に朝夕のマヅメ時は、表層付近までベイトを追い込むことが多く、最後までしっかり巻き続けることが釣果アップに直結します。「もうそろそろ回収かな」と気を抜いた瞬間にバイトが出ることも多いため、最後まで気を抜かないことが重要です。
初心者でもできる「釣れる巻き方」の極意


基本は超高速巻き!スピード調整で釣果が変わる
ブレードジギングの最大のポイントは「巻きスピード」です。サワラは直線的に速く泳ぐものを追うため、基本は可能な限り速く巻くことが大前提です。



リールから煙が出るほど速く巻け!なんて冗談が出るほど高速で巻く時もあります。同船している人でも、1人にアタリが集中するなんて事も多く、巻きスピードはとても重要です。
ただし、「とにかく速ければいい」というわけではありません。その日の状況によって最適なスピードは変化します。超高速でしか食わない日もあれば、少しスピードを落とした方がヒットが続く日もあります。周囲で釣れている人の巻きスピードを観察し、臨機応変に調整していきましょう。
底から表層まで効率よく探るリトリーブ術
効率的な探り方は以下の手順です。
- 遠投してジグを着底させる
- 着底後、10〜15回程度を目安に高速でリトリーブ
- 反応がなければラインを出して再度着底
- 同じ動作を繰り返す
ボトムから中層、表層まで探ることができます。サワラのレンジが把握できれば、その層を重点的に攻めて効率よく釣果を伸ばせます。
アタリがあったら
サワラのアタリは「ガツン!」と明確に出ることが多いですが、ヒット直後にロッドを大きく煽るのは厳禁です。アタリがあったら合わせを入れず、そのまま巻き続けるのが鉄則です。リトリーブの勢いでフックが貫通するため、無理に合わせる必要はありません。むしろ合わせを入れることでテンションが抜け、バラシにつながるケースが多いのです。
また、ドラグはやや緩め(ゆるゆるは駄目)に設定しておき、ヒット後は一定のテンションを保ちながらやり取りするのがコツです。特にサワラはバレやすい魚として知られているので、慎重なファイトを心がけましょう。



分かっていても、強烈なアタリが来るので、クセで合わせたくなるんですが、ぐっと我慢して巻き続けましょう。
釣果を伸ばす実践テクニック
経験者が実感した「釣れる人」と「釣れない人」の違い
ブレードジギングを実際にやってみると、同じ船に乗っていても「釣れる人ばかりが連発し、釣れない人は沈黙」という状況がよくあります。
- 巻きスピードの見極めと安定感:速く巻くだけでなく、常に一定のスピードを保つことが重要。
- 集中力の持続:最後の回収まで気を抜かずに巻ける人はヒット率が高い。
- ジグの選択:その日のベイトサイズや水色に合わせてジグを使い分けられるかどうか。
シーズンごとのジグの重さ・カラー選びのコツ
ジグの選び方も釣果に直結します。軽いジグほどバイトを得やすいという点です。特に表層や中層にサワラが多い時は、30〜40g程度の軽いジグを高速で巻くとヒット率が上がります。
一方で、風が強く船が流される時や群れが深場にいる時は、60〜80gの重いジグでしっかり沈める必要があります。タックルボックスには必ず30g〜80gまでの複数サイズを用意しておきましょう。
カラーについては日替わりで変わることも多いですが、以下の傾向がよく見られます。
- 朝夕のローライト時:ケイムラ、シルバー、ピンク系が強い
- 日中の晴天時:ブルー系やナチュラルカラー
- 濁りが強い時:ゴールド系やチャートカラー
経験上「カラーがハマった時は一人勝ちできる」ことも珍しくありません。釣れている人が使っているジグを観察するのも大事な戦略です。



その日の良く釣れるジグやカラーみたいなのが存在します。ピンク、ブルピン、アカキンあたりは必須カラー。同船者のヒットカラーも参考にカラーチェンジしていきましょう。
バラシを減らすドラグ調整とランディングのポイント
サワラ釣りで最も悔しいのが「バラシ」です。ヒットしてもフックアウトで逃げられてしまうことが多く、経験者でも頭を抱えることがあります。
バラシを減らすためのポイントは以下の通りです。
- ドラグはやや緩めに設定:強く締めすぎると口切れの原因になります。ドラグが弱すぎるとフッキングが甘くなるので、「これぐらいですか?」って船長に確認するのが一番良いです。
- 合わせを入れない:アタリ後はそのまま巻き続けること。
- ランディングは頭からネットに誘導:サワラは細長い体型のため、横から入れようとすると暴れて逃げられやすい。
特にランディングは緊張する場面ですが、ロッドを立てすぎず、魚を船べりまで寄せたら勢いよく頭からネットに突っ込ませるのが成功のコツです。



サワラはランディングが意外と難しいです。竿先の手前まぐらいまでリーダーを巻き込んで、竿先ごとネットインさせるぐらいのイメージでサワラの頭から誘導してランディングすると良いです。ラインを出した状態だと、頭から誘導しにくいので、ランディング時にバラすなんて事が結構あります。もちろん、ロッドは折らないように注意しましょう
まとめ


ブレードジギングは「投げて巻くだけ」というシンプルな操作ながら、サワラをはじめとした青物に非常に効果的な釣り方です。従来のナブラ撃ちや一般的なジギングでは難しかった状況でも釣果を出せるのが大きな魅力であり、初心者でも短期間で上達できる可能性を秘めています。
今回ご紹介した「5つの極意」は、①ブレードジギングの基本を理解、②支えるタックル選び、③シーズンとポイント攻略、④釣れる巻き方の極意、⑤実践テクニック、という流れでした。
また、タックル選びは成功への第一歩です。ロッドやリール、ライン、ジグの性能は釣果に直結するため、信頼できるモデルを準備しましょう。おすすめタックルを参考にしながら、自分の体力やスタイルに合った組み合わせを見つけることが重要です。
ぜひ今シーズンはブレードジギングに挑戦し、サワラの強烈なバイトと圧倒的なファイトを体感してください。爆釣の瞬間を味わえば、この釣りがやみつきになること間違いありません。
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