電動リールは深場のタチウオテンヤやマグロジギング、さらにはアカムツやキンメダイといった深海釣りまで、幅広いシーンで活躍してくれる便利なアイテムです。しかし、その性能をフルに発揮するためには「安定した電源」、つまり専用のバッテリーが欠かせません。
近年は、軽量で高性能なリチウムイオンバッテリーが人気を集めていますが、依然として安価で導入しやすい鉛バッテリーも多くの釣り人に支持されています。この記事では、電動リールバッテリーの種類や選び方を解説し、2025年最新のおすすめを紹介します。アングラーのリアルなインプレも交えながら解説するので、購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
電動リールにバッテリーが必要な理由とは?

遊漁船では船の電源を利用できる事が多いですが、実際に使ってみると不便を感じる場面が少なくありません。船電源は釣り人複数人が同時に使用するため、電圧が不安定になりやすく、巻き上げのパワーが落ちたり、リールの動作が途中で止まったりすることがあります。特に大型魚とのやり取りや、仕掛けの頻繁な上げ下げをする釣りでは致命的なトラブルにつながりかねません。
自分専用のバッテリーを用意することで、リールは常に安定した電圧を確保でき、パワーもスピードも落ちません。
実際に使うとわかりますが、特にリチウムイオン製のバッテリーだと船電源より明らかに巻き上げが早く、最後まで一定の力で巻き続けられます。結果として、手返しの速さや快適さに影響するので結果として釣果に直結します。

船電源も使えなくは無いですが、電圧が安定してなかったり、突然落ちたりするのでマイバッテリーがおすすめです
電動リール用バッテリーの種類と特徴
電動リール用バッテリーには大きく分けて鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの2種類があります。それぞれの特長を理解して、自分の釣りスタイルに合ったものを選びましょう。
鉛バッテリーのメリット・デメリット
鉛バッテリーは価格が安く、導入しやすいのが最大の魅力です。7,000円〜10,000円程度から購入できるモデルもあり、初めて電動リールを使うアングラーには手を出しやすい選択肢となります。デメリットは、重量と性能の持続性です。バッテリー本体が3〜5kgと重く持ち運びには不便。また、使用中に徐々に電圧が下がっていくため、巻き上げの力が後半で弱くなる傾向があります。寿命も2〜3年程度とリチウムに比べると短め。それでも「近海のライトな釣りで半日程度」「コスパ重視」というアングラーにとっては十分選択肢になります。
リチウムイオンバッテリーのメリット・デメリット
リチウムイオンバッテリーは高価ですが、性能面では圧倒的に優れています。重量は1kg前後と軽量で、容量も大きく、安定した高電圧を最後まで維持できるため、電動リールのパワーを100%引き出せます。タチウオテンヤやノドグロなどの深海釣りで使ったインプレとしては、「最後まで巻き上げスピードが落ちない」「1日釣行でも残量が余る」といった状態で、釣果アップに繋がります。
やはり、唯一のネックは価格で、安いモデルでも3万円前後、高性能タイプでは6~8万円近くすることもあります。ただし寿命は長く、5年以上使える場合も多いため、長期的に見ればコスパは悪く無いと思います。



実際、7〜8年前に購入したリチウムイオンバッテリーですが、特に不具合も無く現役で使ってます。個人的にもリチウムイオンバッテリーがパワーも強いのでおすすめです。
選ぶ際のポイント
電動リール用バッテリーは種類が多く、どれを選んで良いか迷ってしまうアングラーも多いと思います。ここでは選び方のポイントを整理して解説します。
対応電圧の違い
市販されている電動リールの大半は12V(14.4V)に対応しています。一部の超大型リール(マリンパワーやミヤエポックのリールなど)は24Vに対応しています。基本的には「自分のリールが対応している電圧」を確認してから選ぶことが大切です。12V(14.4V)対応リールに24Vバッテリーを繋ぐと故障の原因になるので注意しましょう。
バッテリー容量(Ah)
容量は「Ah(アンペアアワー)」で表記され、数字が大きいほど長時間の使用に耐えられます。目安としては以下の通りです。
- 小型リール(ダイワ200・シマノ600クラス):タチウオテンヤや電動タイラバ、ライト落とし込みやイサキ釣りなどの小型〜中型魚を対象とした釣り。6Ahでも半日〜1日使えます。
- 中型リール(ダイワ300〜500・シマノ1000〜3000クラス):大型青物などを狙った落とし込み釣りや、10~12Ah程度の容量があると安心です
- 大型リール(ダイワ600以上・シマノ6000以上):キハダやカンパチ、クエなど20kgを超えるような大型魚を狙う場合は12Ah以上の大容量バッテリー。2台持ち込みなど。
釣行スタイルに合わせて容量を選ぶことが、快適な電動リールライフにつながります。
重量・携帯性で快適さが変わる
鉛バッテリーは3〜5kgと重たいので持ち運びに苦労することもあります。一方リチウムは1kg前後と軽量なのが良いです。
防水性能と安全性
電動リールのバッテリーは海水がかかる環境で使う以上、防水性は必須。釣り用のバッテリーは生活防水以上の性能を持ち、IP規格(例:IP65やIP66)が明記されているものもあります。また、過電流保護やショート防止機能があるバッテリーは安全性が高く、長期間安心して使えます。
残量チェック機能など
最近のバッテリーには残量を一目で確認できる機能や、USBポートを搭載したモデルも増えています。「釣行中に残量切れの不安をなくしたい」「スマホや魚探の充電も兼ねたい」という方には、これらの機能付きモデルがおすすめです。
【2025最新】おすすめ電動リール用バッテリー
コスパ最強!鉛バッテリー
シーキング(ウッドマン)12V/12Ah
電動リール用鉛バッテリーの定番中の定番といえるのが、シーキングの12V/12Ahモデルです。価格は9,000円前後と非常にリーズナブルで、初めて電動リールを使うアングラーや、近海でのタチウオテンヤ・ライトジギングを楽しむ方にぴったりです。容量は12Ahで実釣では1日程度であれば問題なく使用できます。重量は約3.5kgと少々重めですが、車移動での釣行や船宿での使用であれば特に気になりません。インプレでも「とにかくコスパが良い」「これ一つあれば安心」といった声が多く、導入モデルとしては十分すぎる性能です。シンプルな構造でトラブルが少なく、釣りに集中できる点も魅力です。
- タイプ:鉛
- 容量:12Ah
- 電圧:12V
- 重量:約3.4kg
- 特徴:定番鉛バッテリー。近海向き。
ダイワ タフバッテリー 12000
ダイワ純正の鉛バッテリーで、容量12Ahと中型リールを1日しっかり稼働できる安心感があります。純正モデルだけあって、対応リールや性能が明確に設計されており、初心者でも安心して使用できます。重量は約4kgと鉛バッテリーとしては標準的ですが、やはり持ち運びにはやや不便さを感じるかもしれません。価格は約15,000円前後とシーキングよりは高めですが、その分の安心感と信頼性は抜群。特に「純正品にこだわりたい」「保証やサポートを重視したい」というアングラーにおすすめです。インプレでは「巻き上げ力が安定している」「一日使っても不安がない」と高い評価を得ています。
- タイプ:鉛
- 容量:12Ah
- 電圧:12V
- 重量:4.2kg
- 特徴:大手釣具メーカー「ダイワ」純正の鉛バッテリー。中型リールまで対応。
鉛バッテリーのスペック比較
メーカー/モデル | 容量(Ah) | 電圧(V) | 重量 | 防水性能 | 実売(税込) | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
シーキング 12V/12Ah | 12 | 12 | 約3.4kg | - | 約10,000円 | 定番鉛バッテリー。近海ライト向き |
ダイワ タフバッテリー 12000 | 12 | 12 | 約4.2kg | - | 約14,000円 | 純正の安心感。中型リール対応 |
ハイスペック派に!リチウムバッテリー
BMOジャパン リチウムイオンバッテリー 6.6Ah II
BMOジャパンのリチウムイオンバッテリー「6.6Ah II」は、わずか750gという驚異的な軽さで人気のモデルです。容量は6.6Ahと控えめに見えますが、タチウオテンヤなど近海の船釣り全般に最適な小型〜中型リールの釣りには十分対応可能。特に「軽量で持ち運びが楽」とインプレでも高く評価されています。防水性能はIP55で、多少の雨や波しぶきにも対応。過電流保護や逆接防止など安全機能も搭載されており、安心して使用できます。価格は約35,200円(チャージャーセット込み)と、リチウムとしては比較的手の届きやすい価格帯。1日フルに使うような釣行では物足りない場面もありますが、ライトユーザーには最適解の一台です。
- タイプ:リチウム
- 容量:6.6Ah
- 電圧:14.4V(最大16.8V)
- 重量:750g
- 防水性能:IP55
- 特徴:超軽量な釣り用バッテリー。持ち運びに超便利。



タチウオやタイラバなど近海のライト船釣りがメインの人なら、このBMO6.6Ahが小型で十分なのでおすすめですよ!釣友たちも結構使ってます!
ハピソン 電動リール用バッテリーコンパクト YQ-105
ハピソンの「YQ-105」は、腰ベルトに装着して使えるコンパクト設計のバッテリーです。容量は6.7Ahで、小型〜中型リールを使ったタチウオテンヤなら1日安心して使用可能。重量は約1kgと軽量で、足元に置かずに腰に装着できるため、汚れず、釣り場での取り回しが快適になります。またUSBポートを標準搭載しており、釣行中にスマホを充電できるのも便利なポイント。価格は約36,000円前後とリチウムとしては中価格帯。インプレでは「とにかく携帯性が良い」「他の電子機器の充電ができるのがありがたい」と高評価を獲得しています。ライト志向のアングラーに特におすすめです。
- タイプ:リチウム
- 容量:6.7Ah
- 電圧:14.4V
- 重量:約1kg
- サイズ:約幅135mmx高さ165mmx奥行70mm
- 特徴:腰に装着可。USBポート付き。
BMOジャパン リチウムイオンバッテリー 13.2Ah
大容量で安定性抜群の「13.2Ah」モデルは、深場釣りや長時間の釣行でも安心して使える万能タイプです。従来の11.6Ahモデルから容量が増え、鉛12Ahの約2倍の使用時間を誇ります。防水性能はIP65で、使用後に蛇口から水をかけて洗えるウォッシャブル設計も便利。裏面には滑り止めラバー、持ち運び用ベルトも装備されており、使い勝手の良さも魅力です。さらに3つのワニ口端子を同時に接続できるため、電動リールの複数台使用や魚探などの電子機器と併用可能。重量は1.5kgと軽量で、大容量ながら持ち運びも比較的楽です。価格は約4万円(チャージャーセット)と性能を考えればお手頃。インプレでは「1日釣行でも余裕」「深場でも安定感が違う」と非常に高い評価を受けています。
- タイプ:リチウム
- 容量:13.2Ah
- 電圧:14.4V(最大16.8V)
- 重量:1.5kg
- サイズ:W209×D112×H70.5mm
- 防水性能:IP65
- 特徴:大容量。複数の電動リールや探見丸などが同時使用できる。
シマノ BTマスター 11Ah
シマノのフラッグシップリチウムバッテリーが「BTマスター」です。容量は11Ahと大容量で、従来モデルの弱点だった高負荷時のパワー低下を大幅に改善。特に深場の釣りや大型魚とのファイトでも、電動リールの性能をフルに発揮させることが可能です。また、探見丸CV-FISHと同時接続できるダブルジョイントを搭載しているため、リールと魚探を同時に使用するアングラーにとって理想的なモデルです。重量は約1.7kgと大容量モデルとしては標準的で、持ち運びもそれほど苦になりません。純正品ならではの高い信頼性と耐久性も魅力で、過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。実売価格6万円と高額ですが、「深場でも最後までパワーが落ちない」「一日使っても余裕がある」とインプレで絶賛されており、本格派アングラーにおすすめの逸品です。
- タイプ:リチウム
- 容量:11Ah
- 電圧:14.4V
- 重量:1.7kg
- サイズ:W90xL180xH120
- 特徴:探見丸と同時接続可。高出力・高信頼性。
ダイワ スーパーリチウム 12000WP-C / WP-N
ダイワが誇るハイエンドリチウムバッテリー「スーパーリチウム12000WP」は、電動リールユーザーの憧れともいえる存在です。容量は12Ahで14.4Vの高電圧設計。最後までパワーが落ちない安定感が特長で、深海釣りや大物狙いでも信頼できるパフォーマンスを発揮します。重量は約1.23kgと大容量ながら非常に軽量で、携帯性にも優れています。さらに、晴天下でも見やすい高視認性LED残量表示や、過負荷時に一時停止するセーフティ機能を搭載。小型リールであれば2台同時接続が可能なロングターミナルも備えており、実用性は抜群です。WP-C(充電器付き)とWP-N(充電器なし)の2モデルがあり、用途に応じて選べます。インプレでは「高いけど買ってよかった」「深場でも安心」と絶賛されています。
- タイプ:リチウム
- 容量:12Ah
- 電圧:14.4V
- 重量:約1.23kg
- サイズ:94mm×204mm×46mm(カバー除く)
- 防水性能:ウォッシャブル仕様
- 特徴:小型リール2台同時使用可。高視認性LED残量表示。
長持ちさせるメンテナンスについて
せっかく購入した電動リール用バッテリーも、間違った使い方や保管をすると寿命が短くなってしまいます。正しいメンテナンスを知っておくことで、性能を長期間維持し、トラブルも防げます。ここでは、アングラーが実践すべきポイントを整理しました。
充電と保管の正しい方法(鉛とリチウムの違い)
どちらのタイプも、数ヶ月に一度は充電状態を確認し、必要に応じて補充電を行うことが長持ちの秘訣
- 鉛バッテリー:釣行後は必ず満充電にしてから保管しましょう。過放電状態で放置すると劣化が急速に進みます。
- リチウムバッテリー:50〜70%程度の充電状態で保管するのが理想です。満充電やゼロの状態で長期間放置すると、内部セルが傷みやすくなります。
使用後の洗浄と乾燥
釣行後は、海水や塩分が付着しているため、そのまま放置すると腐食や故障の原因になります。使用後はシャワーで軽く水洗いし、付着した塩分をしっかり流しましょう。タオルで拭き取った後は、直射日光を避け、風通しの良い場所で自然乾燥させるのがおすすめです。※注意点として、完全防水モデルであっても水に長時間浸けるのはNGです。生活防水仕様のモデルは特に取り扱いに気をつけましょう。
まとめ


電動リールは、深場の釣りや大型魚とのやり取りで大きな力を発揮してくれる頼もしい存在です。しかし、その性能を存分に引き出すためには、安定した電源=専用バッテリーが欠かせません。本記事では、鉛バッテリーとリチウムバッテリーの特徴や選び方のポイント、2025年最新のおすすめを紹介しました。
- コスパ重視のアングラーには鉛バッテリー
- 性能と快適さを求めるならリチウムバッテリー
という選択肢が基本です。
さらに、釣行後の洗浄や適切な充電・保管を心がければ、バッテリーは長持ちします。特にリチウムバッテリーは高価ですが、寿命が長いため長期的に見れば十分に価値があります。
自分専用バッテリーを導入するだけで巻き上げのパワーやスピードが安定し、釣りの快適さが格段に向上します。船電源に頼っていた方も、一度マイバッテリーを試してみれば、その違いに驚くはずです。2025年、あなたの釣りスタイルに合った最適なバッテリーを選び、電動リールの性能を最大限に引き出してみてください。快適な電動リールライフが、釣果アップと釣りの楽しさをさらに広げてくれるでしょう!
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