エギングにおいて、使用するエギの種類や特徴が釣果に大きな影響を与えることはよく知られています。エギの形状、サイズ、カラー、沈下速度などによって、アオリイカの反応が変わるため、状況に応じた適切なエギの選択が重要です。この記事では、エギの違いが釣果に与える影響を詳しく解説し、実績のあるおすすめエギのインプレを紹介します。

エギの違いが釣果に与える影響とは?
エギは単なるルアーではなく、その特性によってアオリイカの反応が大きく変わります。適切なエギを選ぶことで、より効率的にイカを誘うことができ、釣果アップにつながります。
エギの形状・サイズ・重さがアオリイカに与える影響
エギの形状は、大きく分けてスリムタイプとワイドタイプの2種類に分類できます。スリムタイプは潮の流れに馴染みやすく、ナチュラルな動きを演出できます。一方、ワイドタイプは水をしっかり掴んで大きく動くため、活性の高いイカを積極的に誘うのに適しています。
サイズについては、一般的に3.0号~3.5号が標準的な選択肢ですが、小型のイカが多い時期には2.5号、逆に大型のアオリイカを狙う場合は4.0号以上を選ぶのも有効です。重さに関しては、軽量エギはフォールがゆっくりでナチュラルな動きになり、逆に重いエギは速く沈むため、ディープエリアや流れの速いポイントで効果を発揮します。
釣果を左右するカラーや発光タイプの選び方
エギのカラーは、状況によって適したものを選ぶ必要があります。一般的に、晴れた日や透明度の高い海ではナチュラル系(ブルー、グリーン、クリアカラー)が効果的です。逆に、曇天時や濁りが入った海では、視認性の高いオレンジやピンクなどの派手なカラーが有利になります。
また、発光タイプのエギ(ケイムラ、グロー、レッドグローなど)も重要です。ケイムラは日中の紫外線を反射して自然な輝きを放ち、グローは夜間や深場で発光しアピール力を高めます。レッドグローは光量が抑えられた発光タイプで、ナチュラルな誘いが可能です。
潮や水深に応じた適切なエギの選び方
潮の流れが速い場所では、ディープタイプのエギを使うと安定したフォールが可能になります。一方、潮が緩やかなエリアではシャロータイプのエギが自然な動きを演出でき、アオリイカのバイト率が向上します。
また、水深によってもエギを使い分けることが大切です。水深5m以内のポイントではノーマルタイプ、水深10m以上のポイントではディープタイプを選ぶのが一般的なセオリーです。
エギの基本構造と種類を知ろう

エギングで安定した釣果を出すためには、エギの基本的な構造や種類を理解しておくことが重要です。エギにはさまざまなタイプがあり、それぞれの特性を把握することで状況に応じた使い分けが可能になります。
シャロータイプ・ディープタイプ・ノーマルタイプの違い
エギは大きく「シャロータイプ」「ノーマルタイプ」「ディープタイプ」の3種類に分類されます。
- シャロータイプ(S):フォール速度が遅く、浅場や藻場などでじっくり誘うのに適している。特に秋イカシーズンで活躍する。
- ノーマルタイプ(N):汎用性が高く、オールラウンドに使える標準的なエギ。迷ったらまずはこのタイプを選ぶのが無難。
- ディープタイプ(D):フォール速度が速く、潮の流れが速い場所や深場で有効。冬や春の深場にいる大型アオリイカ狙いに向いている。
エギの沈下速度は「秒数/1m」で表され、シャロータイプが約6秒/1m、ノーマルタイプが約3.5~4秒/1m、ディープタイプが約2.5~3秒/1mが一般的です。
布巻きエギとスムースボディの違いと使い分け
エギには「布巻きタイプ」と「スムースボディ(プラスチック表面)」の2種類があります。
- 布巻きエギ:水中での摩擦が大きく、イカが抱きつきやすい。自然な波動を生み出し、オールシーズン活躍する。
- スムースボディエギ:光の反射やフラッシング効果が高く、晴天時やプレッシャーのかかったフィールドで有効。
布巻きタイプはイカの触腕に絡みやすく、フッキング率が高くなるため、基本的には布巻きエギをメインに使うことが推奨されます。ただし、プレッシャーの高いフィールドでは、ナチュラルなアピールができるスムースボディが有利になることもあります。
音(ラトル)付きエギのメリットとデメリット
エギの中には、内部にラトル(音を出す部品)が入っているものがあります。ラトル音によるアピール効果を狙ったものですが、一概に「音が出る=釣れる」とは限りません。
- メリット:広範囲のイカにアピールでき、濁りや深場でも存在感を発揮する。
- デメリット:スレたイカには警戒されやすく、プレッシャーの高いポイントでは逆効果になることも。
基本的には、活性が高い状況やナイトエギングでの使用が有効ですが、日中のクリアウォーターではサイレントエギの方が釣果が伸びる場合もあります。
このように、エギにはさまざまな種類や特性があり、状況に応じた適切な使い分けが求められます。次の章では、具体的なエギの選び方やおすすめエギを紹介していきます。
釣果を伸ばす!エギの選び方と状況別おすすめ

エギングで安定した釣果を出すためには、その日の状況に適したエギを選ぶことが重要です。ここでは、季節や水の濁り、時間帯などの条件に応じたエギの選び方を解説します。
春・秋シーズン別のおすすめエギ
エギングのメインシーズンである春と秋では、アオリイカの行動パターンが異なるため、それに適したエギを選ぶ必要があります。
春エギングの特徴とおすすめエギ
- 春は親イカ(大型のアオリイカ)が産卵のために接岸する時期。
- 深場にいる個体が多いため、ディープタイプ(Dタイプ)のエギが活躍する。
- 3.5号以上の大きめのエギを使用すると大型のイカを狙いやすい。
- 自然な動きで誘えるナチュラルカラー(ブラウン、オリーブ系)やグロー系が有効。
秋エギングの特徴とおすすめエギ
- 秋は新子(小型のアオリイカ)が多く、活性が高い。
- 浅場での釣りがメインになるため、シャロータイプ(Sタイプ)のエギが活躍する。
- 2.5号~3.0号の小型エギを使用すると抱きが良い。
- 活性が高いため、ピンクやオレンジなどの派手なカラーが効果的。
水の濁り・透明度に応じたカラー選びのポイント
エギのカラー選びは、海水の透明度や光量に応じて変えることで、より釣果を伸ばすことができます。
- クリアな水質(透明度が高い)
- ナチュラルカラー(ブルー、グリーン、クリア系)が有効。
- ケイムラカラー(紫外線発光)が日中の光を反射し、自然なアピールができる。
- 濁りがある水質
- 目立つ蛍光カラー(ピンク、オレンジ)が有効。
- グロー(夜光)系のエギは濁った水中でも視認性が高い。
- 夜間や深場
- グロー系やレッドグローがイカに見つけられやすい。
- 黒系カラー(シルエットがはっきりする)が夜のエギングで効果的。
昼・夜・曇りの日に適したエギの使い分け
- 昼間(晴天時)
- ナチュラル系カラー(ブルー、グリーン、ブラウン)を中心に選ぶ。
- ケイムラカラーが紫外線を反射し、リアルなアピールが可能。
- 夜間(暗闇)
- グロー系(ホワイトグロー、レッドグロー)が視認性を高める。
- ブラックやダークカラーがシルエットをはっきりさせる効果がある。
- 曇りやローライト時
- ピンクやオレンジなどの派手なカラーが有利。
- ケイムラカラーが微妙な光の変化を活かせる。
このように、エギの選び方を状況に応じて工夫することで、釣果を大きく伸ばすことができます。
人気ブランド別!おすすめエギとインプレ

エギング用のエギは各メーカーからさまざまなモデルが販売されています。その中でも特に人気のあるブランドをピックアップし、それぞれの特徴や実際の使用感(インプレ)を紹介します。
ヤマシタ「エギ王」シリーズの特徴と実釣インプレ
ヤマシタの「エギ王」シリーズは、日本国内で圧倒的な人気を誇るエギブランドです。
- エギ王 LIVE
- スタンダードな万能エギで、フォール姿勢が安定している。
- ナチュラルな動きと適度なダート性能で、初心者から上級者まで扱いやすい。
- 実釣インプレとして、「どの状況でも安定した釣果が期待できる」という声が多い。
- エギ王 K
- 抜群の安定性とスレイカへの強さが特徴。
- フォール姿勢が非常にナチュラルで、イカが違和感なく抱きやすい設計。
- 実釣インプレでは、「スレたイカがいるポイントで強い」「食い渋り時に特に有効」との評価が多い。
ダイワ「エメラルダス」シリーズの特徴とおすすめモデル
ダイワのエメラルダスシリーズは、釣り人から高い信頼を得ているエギブランドの一つ。
- エメラルダス ステイ
- フォール時の安定感に優れ、スレイカにも対応できる。
- 軽いジャークでもしっかりとアクションを出せるため、初心者でも扱いやすい。
- インプレでは、「春の低活性なイカにも効果的」「フォール中の抱きが多い」という評価がある。
- エメラルダス ダート II
- ダートアクションが鋭く、アクティブなイカに強い。
- シャクリを強めに入れた釣り方に向いている。
- インプレでは、「リアクションバイトを誘いやすい」「エギを強く動かしたい時に最適」との声が多い。
デュエル「EZ-Q」シリーズの実力とユーザー評価
デュエルの「EZ-Q」シリーズは、特に「パタパタフット」という特殊な足を持つエギで有名。
- EZ-Q キャスト
- 扱いやすいキャスティング向けのエギで、初心者にもおすすめ。
- フォール時にパタパタと動く特殊な形状がイカを誘う。
- インプレでは、「フォール中のバイトが非常に多い」「ナチュラルなアクションでスレにくい」と高評価。
- EZ-Q ダートマスター
- ダート性能が高く、アグレッシブに誘えるモデル。
- 軽いシャクリでもしっかり動き、フォール中のアピール力が高い。
- インプレでは、「アクションがつけやすく、初心者でも使いやすい」「イカの反応が良い」と評判。
このように、各ブランドごとに特徴があり、状況や好みに応じて使い分けることが重要です。次の章では、エギの使い分けとアクションについて詳しく解説していきます。
エギの使い分けとアクションで釣果アップ!
エギングでは、ただエギをキャストするだけではなく、状況に応じた適切な使い分けとアクションを駆使することで釣果を大きく伸ばすことができます。ここでは、エギの動かし方やローテーションの基本、釣れるエギの見極め方について詳しく解説します。
アクション別に適したエギの特徴
エギングでは、シャクリ(ジャーク)とフォールを繰り返しながらイカを誘います。エギごとに適したアクションが異なるため、エギの特性に合わせた動かし方を理解することが重要です。
- ダートアクション向けのエギ
- ダート幅が大きく、シャープな動きが得意なエギ(例:エメラルダス ダートII、エギ王 LIVE)
- 短い間隔でシャクリを入れると、左右に大きく跳ねる動きを演出できる。
- 活性の高いイカを広範囲に探るのに適している。
- スローなフォール向けのエギ
- フォール姿勢が安定し、ゆっくり沈むことでイカが抱きやすいエギ(例:エギ王 K、EZ-Q キャスト)
- 大きく跳ね上げるよりも、ロングフォールや細かいトゥイッチでアピールするのが効果的。
- 食い渋りのイカや、スレたポイントで効果を発揮する。
- ステイ(静止)を活かした釣り向けのエギ
- イカが抱く時間を長く取るためのエギ(例:エメラルダス ステイ)
- ステイを長めに取ることで、警戒心の強いイカを狙える。
- 夜間や低水温時に特に有効な釣り方。
シャクリの強弱とエギの種類の関係
エギのシャクリ方(ジャークの強弱)も釣果に影響します。
- 強いシャクリが向いている状況
- 活性が高く、イカが積極的に捕食している時。
- ダートアクションの大きなエギを使用し、強くアピールする。
- 例:「エギ王 LIVE」「エメラルダス ダートII」
- 弱いシャクリが向いている状況
- 低水温期や食い渋り時、プレッシャーの高いエリア。
- ナチュラルな誘いで違和感を与えずに食わせる。
- 例:「エギ王 K」「エメラルダス ステイ」
エギのアクションは、その日のイカの活性に応じて調整しながら使い分けることが大切です。
ローテーションの基本と釣れるエギの見極め方
エギングでは、同じエギを投げ続けるのではなく、エギをローテーションしながらイカの反応を探ることが重要です。
基本的なエギのローテーション方法
- ダート系エギで広範囲を探る(例:エメラルダス ダートII)
- フォール系エギでゆっくり誘う(例:エギ王 K)
- グロー系やラトル入りのエギでアピールを変える(例:EZ-Q ダートマスター)
この順番でローテーションしながら、イカの反応を見極めることで、どのエギがその日のヒットルアーなのかが分かります。また、潮の流れやポイントの水深によってもエギを変える必要があります。たとえば、潮が速い時はディープタイプのエギ、潮が緩い時はシャロータイプのエギを使うと、効率的にイカを狙うことができます。
餌木選びのQ&A
エギングを始めたばかりのアングラーや経験者でも、餌木(エギ)に関する疑問は尽きません。本記事では、エギングの餌木に関するよくある疑問をQ&A形式で解説します!
- エギは何本くらい持っていくべき?
-
初心者なら最低でも5本以上は持っておくのがおすすめです。エギングでは根掛かりや状況に応じたエギのローテーションが重要なため、複数本準備しておくと釣果が安定します。
- エギの寿命はどれくらい?いつ交換すべき?
-
エギは適切にメンテナンスすれば長く使えますが、以下の状態になったら交換を検討しましょう布が破れてボディが露出している針(カンナ)が折れたり変形している水中でバランスを崩し、フォール姿勢が悪くなっている
- エギのフック(カンナ)は研ぐべき?
-
はい、研ぐことでフッキング率が向上します。根掛かりや岩に擦れた後は、ダイヤモンドシャープナーなどで研ぎ直すと効果的です。
- エギのシャクリ方を変えると釣果に影響する?
-
影響します。シャクリの種類を変えることで、イカの反応が変わることがあります。連続ジャーク:活性の高いイカを探るのに効果的。スローなジャーク:スレたイカや低水温期に有効。ロングステイ:夜釣りや警戒心の強いイカにおすすめ。
- 風が強い日でもエギングはできる?
-
風速5m以上になると釣りが難しくなりますが、以下の対策をすれば可能です。重めのエギを使用(3.5号以上、ディープタイプ)PEラインを細めにする(0.6号以下)風を背にしてキャストする。風が強い日はフォール中のアタリが取りづらくなるため、ラインをしっかり張ることが重要です。
まとめ

エギングの釣果を左右するのは、状況に応じた適切なエギの選び方と使い分けです。本記事では、エギの種類やカラー、アクションの違いを解説し、釣果を伸ばすポイントを紹介しました。特に、シーズンや水質、時間帯ごとの適切なエギ選びや、シャクリの強弱を調整することで、アオリイカの反応が大きく変わります。また、人気ブランドのエギを活用しつつ、ローテーションを意識することでヒット率が向上します。エギの保管やメンテナンスを適切に行うことで、長く活用することも可能です。今回の内容を参考に、自分に合ったエギを見つけ、エギングの釣果を最大化させましょう!

コメント