近年、釣りを始めるアングラーが増える中で、「できるだけコストを抑えて、それでもしっかりと釣果を出したい」という声が高まっています。特にタイラバは比較的シンプルな釣法であることから、初心者にも人気のジャンルです。
そんな中、1〜2万円台のエントリーモデルが各メーカーから充実し、選択肢も広がってきました。これまで「安いロッド=性能が劣る」という印象を持っていた方も多いかと思いますが、2025年現在では、十分に実釣で通用する高コスパモデルが多数登場しています。
今回の記事では、「タイラバを始めてみたい」「2本目のロッドを安く追加したい」というアングラーに向けて、実売価格1万円〜2万円台のコストパフォーマンスに優れたタイラバロッドを厳選し、ご紹介していきます。
また、代用できるロッドや、選ぶ際のポイントについても詳しく解説いたしますので、ロッド選びで迷っている方はぜひ参考にしてください。

タイラバロッドの選び方!初心者でも失敗しない4つのポイント
タイラバロッドを選ぶ際には、いくつかの基本的なポイントを押さえておくことで、失敗を防ぐことができます。以下に、初心者でも分かりやすいように4つの観点から解説いたします。
パワー(硬さ)は釣り場の水深・潮流に合わせる
ロッドの「硬さ」は、使用するタイラバの重さによって選ぶのが基本です。浅場であれば40g〜80g程度の軽めのヘッドが使われるため、L(ライト)〜ML(ミディアムライト)が適しています。逆に、深場や潮の速いエリアでは100g以上のヘッドが必要になり、M〜MH(ミディアム〜ミディアムヘビー)のロッドが適しています。
調子(乗せ調子 or 掛け調子)は釣りスタイルで選ぶ
「調子(テーパー)」とは、ロッドのどの部分が曲がるかという特徴です。タイラバロッドには大きく分けて、乗せ調子(胴調子)と掛け調子(先調子)があります。初心者におすすめなのは乗せ調子。鯛がタイラバを追いながら噛んでくる動きに自然に追従し、オートマチックにフッキングしやすくなるため、バラシが少なくなります。一方、アタリを掛けにいく積極的な釣りが好きな方は、掛け調子のモデルも検討してみてもよいでしょう。
長さとティップ素材を理解する(ソリッドとチューブラー)
タイラバロッドの長さは、6ft台後半(約2.0m前後)が基準。短すぎると波の揺れを吸収できず、タイに違和感を与える原因になり、長すぎると船上での取り回しがしづらくなるため、初めの1本としては6’6″〜6’10″(約198〜210cm)あたりが使いやすいです。
また、ティップには主にソリッドティップとチューブラーティップの2種類があります。ソリッドティップはしなやかで喰い込みに優れ、タイラバに最適です。反対に、チューブラーティップは感度や操作性を重視する場面で活躍しますが、初心者には扱いやすいソリッドティップをおすすめします。
ベイトタックルが基本、スピニングはサブとして検討
基本的にタイラバはベイトタックルで行うのが主流です。理由は、ラインの放出・回収がしやすく、等速巻きがしやすいからです。水深表示付きのリール(カウンター付き)を使えば、アタリのあったタナを狙いやすくなります。ただし、浅場でのキャスティングタイラバや、スピニングロッドに慣れている方には、スピニングモデルも選択肢になります。あくまでサブロッドとして持つと便利です。

実売1万〜2万円台!最新のおすすめタイラバロッド7選

2024年〜2025年の最新モデルを中心に、実売価格1万円〜2万円台で購入できる高性能かつコスパに優れたタイラバロッドを厳選しました。エントリーモデルとは思えない設計のこだわりや、各釣法・エリアへの対応力など、スペックに注目してご紹介します。これからタイラバを始めたい方はもちろん、買い替えや2本目の検討にも役立つラインナップです。
25炎月SS N-B68ML-S
2025年モデルの新生「炎月SS」は、しなやかさと操作性がさらに進化した高性能タイラバロッドです。特にN-B68ML-S/2は、乗せ重視のソリッドティップ仕様で、アタリを弾かず自然なフッキングが可能。スパイラルXとハイパワーX構造により、軽量ながらもブレを抑えた高強度設計を実現しています。テクニカルガングリップによる握りやすさも魅力で、初心者から中級者まで快適に扱える1本です。
24紅牙 N69MB-S・K(ダイワ)
24紅牙 N69MB-S・Kは、浅場やショートバイトが多発する場面で真価を発揮する、乗せ調子のテクニカルモデルです。しなやかで食い込みに優れる「メガトップ」穂先に加え、軽量かつ高強度のHVFナノプラスとブレーディングX構造を採用。ロッド全体がしっかりと曲がり込み、アタリを逃さず自然なフッキングに持ち込めます。軽量タイラバの操作に優れ、繊細なアプローチを得意とするアングラーにおすすめの1本です。
24レッドバック1G B69L/S(メジャークラフト)
レッドバック1Gは、メジャークラフトの“専用設計”が光る、タイラバ特化型エントリーモデル。全12機種が揃い、ベイト・スピニング、1ピース・2ピースまで幅広く選べます。中弾性カーボンによる「LRC(ローレスポンスコンセプト)」設計で、バイト時の違和感を軽減し、喰い込みの持続性を向上。ソリッドティップ&スパイラルガイド仕様で感度も抜群。価格帯も1万円台と手頃で、コスパ重視のアングラーに最適な1本です。
クロスミッションBB B66ML-S(シマノ)
クロスミッションBB B66ML-Sは、タイラバをはじめ、ライトジギングやメタルスッテなど多彩な釣法に対応するマルチパーパスモデル。繊細なバイトも逃さない「タフテックα」ソリッドティップを搭載し、ブランクスにはブレを抑える「ハイパワーX」構造を採用。軽快な操作性とパワーを両立しています。1本で複数の釣りを楽しみたい方、遠征や旅行で荷物を減らしたいアングラーにも最適なコストパフォーマンス重視の1本です。
25オーシャンフィールド タイラバ 6102LS(アブガルシア)
オーシャンフィールド 6102LS-80は、バーチカルで80gのタイラバが最も扱いやすいよう設計された、浅場〜中層エリア対応の専用モデルです。ドテラ流しでは最大180gまで対応し、繊細なソリッドティップがアタリをしっかり絡め取ります。Xカーボンテープによる高トルク設計と、Fuji製SiCトップガイド・KRガイドコンセプトなどの最新仕様を備え、軽さ・感度・パワーすべてに優れた一本。タイラバを始めたい方にも安心のモデルです。
タイゲームSSD C69L(テイルウォーク)
タイゲームSSDは、全モデルにフルソリッドブランクスを採用した、実釣性能に優れたスタンダードクラスのタイラバロッドです。しなやかさと粘りを兼ね備え、バイトへの追従性に優れながらも、大型マダイの引きにもしっかり対応。スパイラルガイド仕様でネジレを抑え、軽量化にも貢献しています。多彩なラインナップの中から、エリアや釣法に合わせた最適な1本を選べるため、ビギナーからベテランまで幅広く支持されています。
24パグロUX 632ML-S(オリムピック)
24パグロUXは、上位機種並みのスペックを備えつつ、エントリーモデルとして高コスパを実現した新世代のタイラバロッドです。全機種に高感度ソリッドティップを搭載し、違和感を与えず自然にフッキングへ持ち込めます。スパイラルガイド+SiC-Sリング仕様でライントラブルも最小限。ブランクスにはグラファイトクロスLVを採用し、軽さと粘りを両立。初心者だけでなく、長く使い続けたい中級者にもおすすめの1本です。
タイラバの代用ロッドと注意点

「まずは手持ちのロッドでタイラバを試したい」「専用ロッドを買う前にお試しでやってみたい」
そんなアングラーにとって、他ジャンルのロッドをタイラバに“代用”できるかは気になるポイントではないでしょうか。実は、一定の条件を満たせば代用可能なロッドも多数あります。以下では、代用可能なロッドの例と注意点をまとめてみました。
タイラバに代用しやすいロッドの例
1. イカメタルロッド(特にベイトタイプ)
しなやかなティップと胴調子が共通しており、喰い込み性能も高いため、代用として非常に優秀です。30〜80g程度のウエイトであれば問題なく対応できます。
2. ライトジギングロッド(ML〜Mクラス)
やや張りがありますが、100g前後のヘッドに対応可能。掛け調子寄りのモデルが多く、アクティブな釣りが得意な方におすすめです。
3. バスロッド・エギングロッド(スピニングで浅場用)
あくまでキャスティングタイラバ向きの代用です。巻き取り時の安定感はやや劣りますが、浅場の軽量ヘッド(40〜60g)であれば十分に成立します。
代用ロッド使用時の注意点
- 硬さのミスマッチに注意:重いヘッドに対して柔らかすぎるロッドを使うと、ロッドが曲がりすぎて操作性が低下します。逆に軽いタイラバに硬すぎるロッドでは違和感を与えてしまい、喰いが悪くなります。
- ソリッドティップであるかを確認:乗せ調子の釣りにおいて、ソリッドティップの有無は非常に大きな差になります。できれば、ソリッドティップ採用のロッドを代用するようにしましょう。
- リールとラインとのバランス:PEライン0.8〜1.2号、リールはベイトタイプを前提として設計されているのがタイラバ釣法です。リールやラインのバランスも含めて検討すると、より安定した釣果に繋がります。
専用ロッドと代用ロッド:性能・価格・使い勝手を比較
タイラバを始めるにあたって、「専用ロッドを買うべきか、それとも手持ちのロッドで代用できるか」は、多くのアングラーが一度は悩むポイントです。ここでは、両者を客観的に比較し、どちらがご自身に合っているかを判断しやすくなるよう整理してみました。
性能の違い
項目 | 専用ロッド | 代用ロッド |
---|---|---|
喰い込み性能 | 非常に優れている(ソリッドティップ) | やや劣る(特にチューブラーティップ) |
操作性(等速巻き) | 巻きやすく疲れにくい設計 | 若干重く、慣れが必要な場合も |
感度・追従性 | 鯛のアタリを逃しにくい | 釣り方によってはアタリが伝わりにくい |
バラしにくさ | 乗せ調子で自然なフッキングが可能 | 調子が合わないとフッキング率が低下 |
タイラバ専用ロッドは、「アタリ→追従→フッキング」の一連の流れを自然に繋げる設計になっています。一方で代用ロッドは、調子やティップ素材によっては喰い込みに違和感を与えてしまうケースもあるため、釣果にはある程度の差が出やすいのが事実です。
価格とコストパフォーマンス
項目 | 専用ロッド | 代用ロッド |
---|---|---|
実売価格 | 10,000〜20,000円(入門モデル) | 手持ちのロッドなら0円(新規購入で8,000〜15,000円) |
専用設計の恩恵 | 高い(各部がタイラバ向けに最適化) | 中程度(合う条件下なら釣果も出せる) |
買い替えリスク | 低(性能に満足しやすい) | 高(合わなければ買い直しの可能性) |
専用ロッドは価格こそ掛かりますが、釣果や操作性のストレスを減らせる投資として高評価です。一方、代用ロッドで「十分」と感じる方も多いため、ご自身のスタイルに応じて判断するのが良いでしょう。
使い勝手と応用性
項目 | 専用ロッド | 代用ロッド |
---|---|---|
初心者の扱いやすさ | 高い(違和感を与えにくく自然な操作が可能) | 中(調子や硬さの理解が必要) |
流用のしやすさ | やや低い(タイラバ専用の設計) | 高い(他ジャンルにも転用しやすい) |
釣行先での適応力 | 高い(重さや水深に合わせた設計) | 中(マッチする条件であれば対応可) |
初めの1本としては専用ロッドの方が安心感があり、学習効果も高い傾向にあります。逆に、すでにライトジギングやエギングなどの経験がある方は、代用ロッドでも釣果を上げられる可能性は十分にあります。
タイラバロッドに関するQ&A
- タイラバロッドに「カウンター付きリール」は必要ですか?
-
必須ではありませんが、非常に便利です。カウンター付きリールがあれば、アタリが出た水深を正確に把握でき、再現性の高い釣りが可能になります。特に深場やタナが安定しない状況では強力な武器になります。
- タイラバロッドで使うPEラインの号数は?
-
一般的には0.6号〜1.0号がおすすめ。細いラインは潮の抵抗を受けにくく、タイラバをまっすぐに落としやすくなります。基本は0.8号を使う事が多いですが、大型狙いでは1号を使う場合もあります。
- タイラバロッドで他の魚も釣れますか?
-
タイラバはマダイ以外にも、カサゴ・アコウ・ハマチ・ホウボウ・コブダイ・アマダイなど多彩な魚種が釣れます。
- タイラバロッドの寿命は?買い替えのタイミングは?
-
使用頻度や保管状況にもよりますが、目安として5〜10年程度です。ガイドのサビやグリップの劣化、ブランクの違和感などが見られたら買い替えを検討しましょう。
- タイラバはベイトリールとスピニング、どちらが良いですか?
-
基本はベイトリールがおすすめです。一定速度で巻きやすく、フォールの管理もしやすいため、タイラバには最適です。迷った場合は、まずはベイトリールから始めるのが無難です。
- ベイトリール:安定した等速巻きが可能。フォール中のアタリも取りやすく初心者〜上級者まで使っています。
- スピニングリール:キャストタイラバ(キャスラバ)や風が強い日には便利。浅場向けに使用されることが多い。
コスパ重視でも釣果は出せる!あなたに最適な1本を選ぼう

今回の記事では、2025年時点で注目すべき1万円〜2万円台のコスパ最強タイラバロッド7選を中心に、代用ロッドや選び方のポイントまで幅広く解説しました。
あらためてポイントをまとめると…
- 釣行エリアや使用ヘッドの重さに合わせて、パワーと調子を選ぶことが最重要
- 低価格な専用ロッドでも、非常に高性能なモデルが多数登場している
- 代用ロッドでも成立する場面はあるが、専用ロッドには操作性・喰い込みで優位性がある
あなたの釣りのスタイルや好みに応じて、最適なタイラバロッドを選んでみてください。コスパを意識しながらも、釣果につながる満足度の高い1本が見つかると思いますよ!


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