ロックフィッシュ(根魚)を狙う際に、リール選びは非常に重要なポイントです。パワフルな巻き上げ力、耐久性、操作性など、ターゲットやフィールドに合わせた最適なリールを選ぶことで、釣果にも大きな差が生まれます。
今回は、実際にロックフィッシュ釣りで使用した人気モデルをインプレし、ベイトリール・スピニングリールのそれぞれの性能を徹底検証していきます。
ロックフィッシュ用リールとは?求められる性能をチェック!
ロックフィッシュは、カサゴ、ソイ、アイナメ、ハタ系などの根魚を指します。これらの魚は岩場やテトラ帯の奥に潜んでおり、アタリがあっても一瞬で根に潜られることが多いため、素早く巻き取ることが求められます。
そのため、ロックフィッシュ用リールには以下のような性能が必要です。
スピニングリール
- 遠投性が高く、広範囲を探るのに向いている
- ライントラブルが少なく、初心者でも扱いやすい
- ドラグ性能が高く、細いラインでも安心してファイトできる

ベイトリール
- 巻き上げトルクが強く、根魚を素早く引き離せる
- 感度が高く、ボトムの状況を把握しやすい
- 太めのラインが扱いやすく、フロロカーボンラインやナイロンラインを直巻き可能

強い巻き取り力とギア比の選択
ロックフィッシュの釣り方に合わせて、ローギア(パワーギア)かハイギア(エクストラハイギア)を選ぶことが重要です。
- ローギア(ギア比 5前後) … パワフルな巻き取りで、大型の根魚を根から引きはがしやすい。
- ハイギア(ギア比 6.5~7.5) … スピーディーな回収ができ、テンポよく探る釣りに向いている。
筆者の経験上、ディープエリアや磯場で重量級のリグを使う場合はローギアが有利。反対に、港湾部や漁港などで広範囲を探る場合はハイギアが活躍します。
高いドラグ性能
ロックフィッシュの強い突っ込みを受け止めるために、滑らかでパワフルなドラグ性能が必要になります。特にハタ系の魚は一瞬で岩の隙間に逃げ込むため、最低でも5kg以上のドラグ性能が推奨されます。
耐久性の高さ
根魚狙いではロックエリアを攻めるため、ラインが擦れることが多く、リールにも負担がかかります。長期間使うなら、ボディ剛性が高く、ギアが摩耗しにくいモデルを選びましょう。
アルミボディ、メタルフレームを採用したリールは耐久性に優れています。
サイズ
釣り場・ターゲット | スピニングリール番手 | ベイトリール番手 |
---|---|---|
堤防・漁港(小型〜中型魚) | 3000番〜4000番 | 100〜200番 |
磯場・沖堤防(中型〜大型魚) | 4000番〜5000番 | 200〜300番 |
大型ロックフィッシュ | 5000番以上 | 300番以上 |
ロックフィッシュ用リール人気モデルをチェック!
ここからは、実際にロックフィッシュ釣りで使用した人気モデルをインプレし、使用感やおすすめポイントを紹介していきます。今回は、ベイトリールとスピニングリールそれぞれ2モデルずつ選出しました。
「バンタムとタトゥーラ」ベイトリール徹底比較
ロックフィッシュ用のベイトリールとして、タフなボディと強力な巻き上げ力を備えたシマノ「バンタム」と、キャスト性能と軽快な操作性に優れたダイワ「タトゥーラ」を比較しました。
シマノ「バンタム MGL」
剛性感抜群!パワーと耐久性に優れたベイトリール
使用シチュエーション
- 磯場や沖堤防での大型ロックフィッシュ狙い
- 重量級リグ(20g〜40g)を使用する釣り
評価ポイント
- フルメタルボディで剛性が高い
- 巻き上げパワーが強く、大型魚にも対応可能
- MGLスプール搭載でキャスト性能も十分
- やや重量があるため、軽量タックルには不向き
実際に使ってみた感想
バンタムは圧倒的な剛性感が魅力で、特に磯場やテトラ帯での重量級リグを使った釣りで真価を発揮しました。HAGANEボディの恩恵もあり、ゴリゴリと巻き取っても全くたわみを感じません。ただし、220g前後の重量はやや気になる点。長時間の釣りでは疲れやすいため、持久力に自信のあるアングラー向けです。
おすすめポイント
- 大型ハタやアイナメ狙いに最適
- 剛性と巻きパワーを重視する人向け
ダイワ「タトゥーラ TW」
軽量&遠投性能が魅力!操作性抜群のベイトリール
使用シチュエーション
- 漁港や防波堤などのシャローエリア
- 7g〜28gの軽量リグを多用する釣り
評価ポイント
- TWS(T-Wing System)搭載で飛距離が伸びる
- 軽量で長時間の使用でも疲れにくい
- ソルト対応で耐久性も確保
- 巻き上げパワーはバンタムに劣る
実際に使ってみた感想
タトゥーラはとにかく軽快に扱えるベイトリールです。TWSのおかげでバックラッシュが少なく、軽量リグでも安定したキャストが可能。港湾部や漁港でのロックフィッシュゲームでは、手返しよくポイントを探れるので非常に使いやすかったです。ただし、バンタムと比べると巻き上げパワーはやや控えめ。根がかり回避のために素早く巻き取りたい場面では、パワー不足を感じることもありました。
おすすめポイント
ライトロックフィッシュゲームに最適。遠投性能&軽快な操作性を重視する人向け
結論
- パワー重視なら「バンタム」
- 操作性と遠投性能なら「タトゥーラ」
大型ロックフィッシュを狙うなら、剛性の高いバンタムが有利。一方で、軽快に探る釣りをしたいなら、タトゥーラのキャスト性能が魅力的です。
「ツインパワーとセルテート」スピニングリール徹底比較
ロックフィッシュ用のスピニングリールとして、耐久性と巻きの力強さに定評のあるシマノ「ツインパワー」と、ダイワのフラッグシップモデルにも匹敵する剛性を誇る「セルテート」を比較しました。どちらもソルト対応の高耐久リールで、ロックフィッシュ釣りでの使用感を詳しくインプレしていきます。
シマノ「ツインパワー」
剛性と巻きの滑らかさが光る!オールラウンドスピニングリール
使用シチュエーション
- 磯場やディープエリアのロックフィッシュ狙い
- 10g〜35gのジグヘッドやテキサスリグを使用
評価ポイント
- HAGANEボディ&ギアで剛性が高い
- 巻き心地が非常に滑らか
- 耐久性が高く、長期間使用可能
- セルテートと比べるとやや重い
実際に使ってみた感想
ツインパワーは巻き心地が非常に滑らかで、潮流のあるエリアでもスムーズにリグをコントロールできました。また、HAGANEボディの剛性感がしっかりしており、大型の根魚が掛かっても安心感があります。
しかし、セルテートと比較すると少し重量があるため、長時間の釣りではやや疲れを感じることも。剛性を重視するなら最高のリールですが、軽量タックルを好む人にはやや向かないかもしれません。
おすすめポイント
ディープエリアのロックフィッシュゲームに最適、スムーズなラインの出し入れが可能なので、強烈な突っ込みを受け流しながらやり取りすることができます。剛性の高いスピニングリールを求める人向け
ダイワ「セルテート」
軽量&高性能!スムーズなドラグで根魚の突っ込みを制す
使用シチュエーション
- 港湾やシャローエリアでのライトロックフィッシュゲーム
- 繊細な釣り&軽量リグをメインに使用
評価ポイント
✔ モノコックボディで剛性と軽量性を両立
✔ ATDドラグ搭載で魚の突っ込みをスムーズにいなせる
✔ 巻きが軽く、長時間の釣りでも疲れにくい
✔ 剛性はツインパワーにわずかに劣る
実際に使ってみた感想
セルテートは軽量で扱いやすく、ATDドラグのスムーズな効き方が特徴的でした。ロックフィッシュの強い突っ込みを無理に止めず、適度にラインを出しながらやり取りできるため、バラしが少ない印象です。
また、巻きが軽く長時間の釣りでも疲れにくいため、シャローエリアでランガンしながら広範囲を探る釣りに最適でした。剛性感は十分ありますが、ツインパワーほどのゴリ巻き性能はないため、大型の根魚とパワー勝負するならツインパワーの方が安心感があります。
おすすめポイント
長時間の釣行でも疲れにくい、軽量タックル&繊細な釣りを好む人向け
結論
- 巻きのパワー&剛性なら「ツインパワー」
- 滑らかなドラグ性能&軽快な操作性なら「セルテート」
ツインパワーは、剛性が求められるロックフィッシュゲームにおいて、耐久性とパワーを重視するアングラーに最適。一方、セルテートは巻きの軽さとスムーズなドラグ性能が魅力で、より機動的な釣りに向いています。
ロックフィッシュ用リールの選び方まとめ!最適な1台を見つけよう

ここまで、ロックフィッシュ用リールのインプレを交えながら、それぞれの特徴を紹介してきました。リール選びのポイントをまとめると、以下のようになります。
- ベイトリール or スピニングリールを選ぶ
- パワーと剛性を重視するならベイトリール
- 操作性と汎用性を求めるならスピニングリール
- ギア比を考慮する
- ローギア(パワーギア):大型根魚向き(バンタム・ツインパワー)
- ハイギア(エクストラハイギア):広範囲をテンポよく探る釣り向き(タトゥーラ・セルテート)
- 釣り場やターゲットに適したリールを選ぶ
- 磯やディープエリアなら剛性&パワー重視
- 港湾や漁港なら軽快な操作性&遠投性能を優先
今回のインプレを参考に、ぜひ自分に最適なロックフィッシュ用リールを見つけてください!


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